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戦うことを忘れた武装神姫・各種設定-2 ちっちゃいもの研の中の人たち。 登場人物 ちっちゃい物研とは 主要技術解説 登場人物 Dr.CTa(木野羽さんご) ちっちゃい物研(下記参照)の研究員 沙羅・ヴェルナのマスター、久遠とは大学の同期(腐れ縁) メカを大事にしない者は大嫌い 愛車は1400ccの国産大型4気筒バイク、ヨツワは無し 沙羅(Sala)(紅緒・改) 好き:青空、白桃缶詰 嫌い:雨(過去の記憶) 属性:熱血 ヴェルナ(velna)(サイフォス・改) 好き:こたつ、みかん 嫌い:孤独(過去の記憶) 属性:頭脳派 アルテミス(Artemis)(ゼルノグラード) 好き:お絵かき(同人誌描き)・模型組み立て(フィギュア) 嫌い:締切を破ること・美しくない造形 属性:腐女子 Mk-Z(水間崎(みまさき)) ちっちゃい物研(下記参照)の研究員 マーヤのマスター(おにいさま) CTaの一番弟子・久遠の高校の後輩 容赦なくCTaに偽名を付与された、お人好し メカを大事にしない者は逝ってよし マーヤ(Maaya)(ツガル) 好き:おにーさま(Mk-Z) 嫌い:納豆(ネバネバするもの) 属性:超絶妹 リーヤ(Lilja)(ジルダリア) 好き:酒 嫌い:乾燥 属性:イケイケ サーヤ(Sarya)(ジュビジー) 好き:マーヤ 嫌い:暑さ 属性:妄想暴走系 係長(Subsection Chief) ちっちゃい物研(下記参照)の開発部係長。 華麗なる独身貴族。ディーニャ(下記参照)の 開発担当のひとり。 酒と温泉があれば幸せ。 ディーニャ(D-Nya)(T-TAK) 「森に住む猫」をイメージし、東杜田技研にて試作された旅サポートMMS。 好き:酒 嫌い:たいくつ 属性:ワガママお嬢 ちっちゃい物研とは ちっちゃい物研とは通称名であり、正式には 「(株)東杜田技研・小型機械技術研究製作部」 という大変に長ったらしい名前。KHINIグループの研究開発部門 が子会社化された会社で、従業員は50人程度。 なので、正職員でも「ちっちゃいもの研」と、名刺に入れる者が いるほど。基本的には医療分野を始めとした各種マイクロマシン の研究を行っているが、片手間に汎用の小型ロボットの研究開発 や改造・修理も請け負っている。 ここで勤務する「Dr.CTa」は医療分野が主な研究分野であるが、 ちっちゃい物研でも指折りのロボット愛好家で、また改造、特に 補修技術に関しては相当の評価がある。(その方面での論文を出 した実績もある程。) ちなみに久遠は、医療分野での絡みから、CTaとの交流を持って いる。(もっとも、先の通りCTaとは大学が同期でもあるのだが。) 久遠の依頼で沙羅、ヴェルナの治療(修復)を行った。また久遠の 神姫達の定期健診も、久遠の「腐れ縁」という立場を利用しタダで させられているらしい。 そのかわり、久遠の神姫に「食物消化-エネルギー変換機構」を搭載 させ実験台としている模様。 主要技術解説 食事機能(久遠・Dr.CTa所有の神姫に搭載されている機能) 食事機能は、Dr.CTaが自らの技術に関する論文を書くために行って いる研究(実証実験)のひとつ。 Dr.CTaは「食事により全エネルギーを賄う」方向と人間(オーナー) との「コミュニケーション手段としての食事」と捉える方向の、二つ のテーマで「食事機能の開発研究」を進めている。 最終目標は上記の2テーマを統合・実用化することであるが、まずは それぞれを「実用」レベルへ持っていくことが目標とか。 ようやく実証実験できるまでこぎ着けたようで、体よく転がり込んだ 久遠の武装神姫、また自らの神姫を用いデータ収集している。 前者の「エネルギー重視型」はCTaの所有する沙羅・ヴェルナに搭載、 味覚センサー等は簡易的な物とされいる。従って、「味音痴の大飯 食らい」とでも言うべき性格である。そのかわり、クレイドルでの 休養(充電)は、データ等のバックアップする間のみ必要なレベルに まで達しているらしい。 いっぽう、久遠の神姫達には後者のコミュニケーション型が搭載され ている。特に味覚を始めとしたセンサー類が充実しており、それぞれ の神姫達に「嗜好」が生じている。しかし、エネルギーの変換効率は あまり向上しておらず、食べたものをエネルギーに変換が『出来る』 程度。当然、食事のみで全エネルギー(電力)を賄う事は出来ず、 クレイドルでの休養は、通常のモデル通り必須である。 <<トップ へ戻る<<
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最強の神姫はどちらだ!? 武装神姫SSwiki 読者参加企画 『武装神姫うきうきバトル』最終回 トーナメント表 第四回戦闘記録 以前の戦闘の記録はこちらへ。 ベスト8三回戦 第一試合上弦VS六花 三回戦 第二試合マリーシVSアンリ・マユ 三回戦 第三試合エクスVSTITANIA 三回戦 第四試合来希VSルゼ 準決勝 第一試合上弦VSアンリ・マユ 準決勝 第二試合エクスVSルゼ 三位決定戦上弦VSエクス 決勝戦アンリ・マユVSルゼ ベスト8 月夜&上弦 攻撃力B 命中率S 回避力C 防御力S 蝕神&六花 攻撃力B 命中率A 回避力A 防御力C モアイさん&マリーシ 攻撃力D 命中率D 回避力B 防御力S 繭玉&アンリ・マユ 攻撃力S 命中率A 回避力D 防御力B 紅騎士&エクス 攻撃力A 命中率B 回避力S 防御力D ROTVALT&TITANIA 攻撃力B 命中率S 回避力D 防御力B カイ㌧&来希 攻撃力C 命中率A 回避力C 防御力B うぃんでぃ&ルゼ 攻撃力B 命中率A 回避力D 防御力A ※評価は8名の間での相対評価です。 S>A>B>C>D ※いずれも敬称略。 三回戦 第一試合 上弦VS六花 HP 20 16 3632 13 16 1226 13 8 3464 4 -4 上弦Op2『ビッグバイパー』機能停止 六花、Op1『雷神』機能停止 勝者「上弦」 サラ(仮)「さて、三回戦の緒戦は防御タイプの上弦さんと、回避タイプの六花さんのバトルです」 犬丸「結果は上弦さんの勝ち。上弦さんの強さ、運のよさが際立った戦いでしたワン」 テッコ「……上弦は回避タイプにとても強い。相性の時点で六花はかなり不利だった……」 サラ(仮)「今回もハウリングサンダーが光ってました。……なんか本当に良くハウリングサンダーが出ますね……」 犬丸「上弦さんのハウリングサンダーは、オプションありだと攻撃力12点、命中値6点(!)という異様なダメージが出ますワン」 テッコ「……回避型ではまず歯が立たない」 サラ(仮)「その上で非常に頑丈でもありますし、実質HPが25点あるようなものですし……」 犬丸「これだけの耐久力を削る間、高命中、高威力の攻撃に耐えねばなりません。非常に強力な神姫だと言えそうですワン」 テッコ「……とにかく、上弦はベスト4に進出。おめでとう」 三回戦 第二試合 マリーシVSアンリ・マユ HP 18 20 4321 6 20 アンリ・マユ、A11『キュベレーアフェクション』を突破 5315 -6 19 勝者「アンリ・マユ」 サラ(仮)「ALC的に超イチオシだったマリーシさん、流石に相手が悪すぎました」 犬丸「1ターン目に今まで数々の強敵を葬り去ってきた必殺の『キュベレーアフェクション』を使用しますが、アンリ・マユさんの攻撃は難なくその防御を突破。一撃で7割近くのHPを奪われましたワン」 テッコ「……アンリ・マユの攻撃の中で、マリーシの『キュベレーアフェクション』で跳ね返せるのは僅かに一つだけ」 サラ(仮)「つまり、5/6の攻撃は10点以上のダメージと言うことですね……」 犬丸「正に破壊神と言う他無い攻撃力ですワン」 テッコ「……その攻撃が、命中値5で飛んで来る恐怖」 サラ(仮)「ちょっと勝てる気がしませんね……」 犬丸「ベスト4に進出したのも頷ける性能ですワン」 テッコ「……次は防御タイプの上弦と勝負。盾と矛、どちらが勝つか見もの……」 三回戦 第三試合 エクスVSTITANIA HP 18 25 3156 18 16 エクス、『レールガン「ロンゴミアント」』クリティカル 5333 13 9 3353 4 1 エクス、Op1『複合ブースターパック「アヴァロン」』機能停止 1154 4 -5 勝者「エクス」 サラ(仮)「このクラスの戦いになると運が大きく勝敗を分けるようです」 犬丸「今回は特にエクスさんの運の良さが勝利に繋がりましたワン」 テッコ「……命中率も良いし、『ロンゴミアント』でクリティカルも出た」 サラ(仮)「一方でTITANIAさんは、1ターン目に『チーグル』を外したのが痛いですねぇ……」 犬丸「それが命中してさえいれば勝敗が逆転していただけに無念かも知れませんワン」 テッコ「……もちろん、どちらも強いのは明白。今回は運がエクスを選んだみたい……」 サラ(仮)「ですが、エクスさんの攻撃力と回避力はこの先も活躍しそうですね」 犬丸「しかし、HP18のエクスさんが一番耐久力低いと言うのも凄い話ですワン」 テッコ「……ん。まあとにかく、ベスト4進出おめでと」 三回戦 第四試合 来希VSルゼ HP 20 20 3156 20 19 1626 20 19 6611 18 19 2551 11 17 2151 4 15 来希、逆境発動 3331 1 11 2133 -2 9 来希、特殊能力発動 4252 -9 4 ルゼ、逆境発動 勝者「ルゼ」 テッコ「……まずは来希さんのお名前を間違えていた件について謝罪を致します。ごめんなさい」 サラ(仮)「珍しく殊勝ですね、テッコさん」 犬丸「何でも、リアルの知人にそういう名前の人が居るそうですワン」 テッコ「……無理も無い話?」 サラ(仮)&犬丸「いや、ダメでしょう。それは」 サラ(仮)「では、解説に戻りますよ。三回戦の最終バトルは戦闘力の差がそのまま結果に現れた戦いでした」 犬丸「むしろ来希さんが良く喰いついたと言う感じですワン」 テッコ「……攻撃力が不足気味で、ルゼの防御に阻まれてまともなダメージが入らなかったのに、良く頑張ったと思う」 サラ(仮)「特典無しの神姫でありながら、ここまで勝ち進んだ事こそを褒めるべきでしょうね」 犬丸「そしてルゼさんは見事ベスト4進出ですワン」 テッコ「……次の相手はエクス。面白い勝負になりそう……」 準決勝 第一試合 上弦VSアンリ・マユ HP 20 20 1453 12 15 1636 12 15 4613 2 15 上弦、Op2『ビッグバイパー』機能停止 2556 2 11 3544 -8 5 アンリ・マユ、Op2『ビッグバイパー』機能停止 勝者「アンリ・マユ」 サラ(仮)「さすが準決勝!! 素晴らしいバトルでした!!」 犬丸「互いに攻撃/防御型、攻撃力でアンリ・マユさんが、防御力で上弦さんが勝るため、どちらが勝つか予測できませんでしたワン」 テッコ「……結果、勝ったのはアンリ・マユ」 サラ(仮)「アンリ・マユさんの攻撃力は上弦さんの装甲をも貫きました」 犬丸「その分、防御では劣っているので、上弦さんの攻撃も防ぎきれず、どちらもボロボロになりますワン」 テッコ「……今回も勝利に一役買っているのは『ミサイル』」 サラ(仮)「リスクもありますが、この攻撃力は非常高く、命中率も相まって実に凶悪です」 犬丸「次はいよいよ決勝戦。この『ミサイル』がどう勝敗を分けるか、見所になりそうですワン」 テッコ「……惜しくも敗れた上弦さんも、三位決定戦で頑張って欲しい」 準決勝 第二試合 エクスVSルゼ HP 18 20 1551 10 12 3423 2 4 エクス、Op1『複合ブースターパック「アヴァロン」』機能停止 ルゼ、逆境発動 4634 -6 4 勝者「ルゼ」 サラ(仮)「これも素晴らしいバトルでした。……結果としてはルゼさんの勝利となります」 犬丸「勝敗を決めた要因は多々ありますが中でも大きなものはルゼさんの防御力ですワン」 テッコ「……ルゼの命中率も高いため、勝負がHPの削り合いになった」 サラ(仮)「そうなると防御力の無いエクスさんが圧倒的に不利です」 犬丸「攻撃力では勝っていたものの、防御力の差を詰めるには到りませんでしたワン」 テッコ「……逆境がダメ押しだったかも……」 サラ(仮)「ルゼさんが、Op装備でない為、ダメージを受けても弱体化しなかったのも要因の一つだと言えそうです」 犬丸「さて、これで決勝戦のカードが決まりましたね。アンリ・マユさんVSルゼさんです」 テッコ「……エクスも三位決定戦で上弦と対戦。いずれにせよこの四人は『うきうきバトル四天王』に認定」 三位決定戦 上弦VSエクス HP 20 18 6325 20 18 4261 14 10 5526 14 10 4554 8 10 上弦、Op2『ビッグバイパー』機能停止 4226 8 5 エクス、Op1『複合ブースターパック「アヴァロン」』機能停止 4221 5 0 勝者「上弦」 サラ(仮)「これまたえらく出目の偏った試合ですね……」 犬丸「上弦さんの命中率は高いのですが、エクスさんの回避力の前ではその命中率は5割程度にまで低下してしまいますワン」 テッコ「……まあ、実際に命中率は5割だったけど……」 サラ(仮)「問題はエクスさん側の命中率が期待値よりやや低かったことですかね?」 犬丸「あとは、『エクスカリバー』『コールブランドⅡ』と言った高威力武器を使わなかったのも敗因みたいですワン」 テッコ「……ただ、それでも上弦の防御力4点は厚く硬い壁。エクス側に防御力が無いことを考えるとダメージ効率で僅かに上弦に分がある」 サラ(仮)「攻撃力自体はエクスさんが勝っていますし、互いの回避力を加味した命中率でもエクスさんが上。……でも、防御力まで考えるとダメージ効率で劣ってしまう上、HPには7点もの差がついていますからね……」 犬丸「事前に紅騎士さまが推測なされたとおり、相性においてややエクスさんが不利だった用ですワン」 テッコ「……対する上弦も『ハウリングサンダー』こそ出なかったものの、回避型殺しである『吠莱壱式』の連射が決定打になった」 サラ(仮)「上弦さんの回避型に対するアドバンテージは、今までの試合で証明済みですし、実力が同レベルで、相性に勝った上弦さんが素直に勝利したと言う感じですかね?」 犬丸「と言うわけで、3位は上弦さん。4位がエクスさんとなりますワン」 テッコ「……二人ともお疲れ。マスターにう~んと褒めて貰うと良い」 決勝戦 アンリ・マユVSルゼ HP 20 20 サラ(仮)「さて、決勝戦は実況形式でお送り致したいと思います。実況は私、サラ(仮)と……」 犬丸「犬丸でお送りいたしますワン」 サラ(仮)「そして解説の、」 テッコ「アイ―――」 サラ(仮)「だから本名出すなと言っとろうが!?(副腕チョップ)」 テッコ「……痛い」 犬丸「ええと、解説はテッコさんでお送りいたしますワン」 サラ(仮)「では早速、お二人のデータから確認いたしましょう。犬丸さん」 犬丸「はい。それではデータをご覧下さい……」 テッコ「……『/』で区切られた数字は前から順に『攻撃力』『命中値』『回避力』『防御力』……」 アンリ・マユ(ストラーフ/ぷちマスィ~ンズCSC) HP20 1、ミサイル(偶数回目の攻撃時はリロードとなり、攻撃できない) 11+3/5+1/-2/1+1 2、滑空砲 9+3/4+1/0/1+1 3、ミサイル(偶数回目の攻撃時はリロードとなり、攻撃できない) 11+3/5+1/-2/1+1 4、チーグル 9+3/4+1/0//2+1 5、滑空砲 9+3/4+1/-1/2+1 6、腕部直付けチーグル 7+3/4+1/0/0+1 Op2 ビッグバイパー(修正済み) ルゼ(ストラーフ/逆境型CSC) HP20 1、ウィッチスティング 4/4/-1/3 2、ヒルコ 8/5/0/2 3、『エンジェルシード』ガンナーモード 5/5/-1/3 4、『エンジェルシード』ブレードモード 6/4/0/2 5、アイン・ソフ・オウル 9/4/-1/3 6、ウィッチスティング 4/4/0/2 逆境:HP5以下の時攻撃力+3 サラ(仮)「はい、これが、隠しパラメータまで含めたお二人のデータです」 犬丸「では、テッコさん。解説らしくお二人の解説などをどうぞ」 テッコ「……正直、能力値ではアンリ・マユが優勢。……ただ、逆境があるのとOpの有無の関係で試合展開次第ではルゼにも充分チャンスはある……と思う」 サラ(仮)「では、早速行って見ましょう。決勝戦!! レディ、GO!!」 1ターン目 6535 16 13 サラ(仮)「さあ、開幕と同時に『直付けチーグル』の一撃を狙うアンリさんに、ルゼさんは『エンジェルシード』の射撃で応戦します!!」 犬丸「互いに命中値は良くないのですけど、回避力も無いので攻撃は殆どが命中するはずですワン」 テッコ「……つまり、命中で6を出してしまった方が不利になる」 2ターン目 5524 11 3 サラ(仮)「さて、接近戦を挑まれたルゼさんは霊剣ヒルコでの一撃を見舞いますが、アンリさんも吹き飛ばされつつ滑空砲を叩き込み、早くもルゼさんをHP3にまで追い込みます!!」 犬丸「この時点でHPに8点もの差がついてしまった訳ですが、テッコさん解説を」 テッコ「……ビッグバイパーの補正が効いている。出来れば2ターン目までにはビッグバイパーを破壊したかった所だと思うけど……」 3ターン目 6366 11 -5 サラ(仮)「あーっと。滑空砲の着弾で生じた隙にアンリさんが猛然と切り込む!!」 犬丸「咄嗟に振るったウィッチスティングは外れ、そして、二度目の『直付けチーグル』がルゼさんを捕らえましたワン!!」 テッコ「……これでダウン。ルゼは……立ち上がれない……」 サラ(仮)「決着です。勝者、アンリ・マユさんっ!!」 犬丸「と言う事は、優勝はアンリ・マユさん。準優勝はルゼさんとなりますワンっ!!」 テッコ「……優勝、おめでとう」 サラ(仮)「さて、以上で二月近くに渡ってお送りしてまいりました、武装神姫SSwiki読者参加企画『武装神姫うきうきバトル』も全てのプログラムが終了と相成りました」 犬丸「長かったようで、短かったこの大会、皆様お楽しみいただけたでしょうか?」 テッコ「……」 サラ(仮)「元々、『読者の皆様もただ読むだけじゃなく、参加して楽しんでもらおう』という発想の元に企画されたモノですので、お楽しみいただけたのならばこれに勝る喜びはありません」 犬丸「マスターや登場神姫同士の掛け合いをSS(セリフだけの2,3行のものでもSSですよ?)で送って下さった方も居て、皆様の中で神姫たちが生き生きと動き始めたのならばALCとしても大成功です」 テッコ「……いつかまた、機会があったらなんかの読者参加企画をやっても良いかな、と思う……」 サラ(仮)「ご意見、ご要望、ご感想など、鋼の心内のWEB拍手なり、コメントフォーム成りでお送りいただければ幸いです」 犬丸「さて、お名残惜しいですが、この辺りで〆させていただきたいと思います……」 テッコ「……ん、皆ありがとう……」 3S『それでは、みなさま。良い神姫ライフを……』 了 ご意見、ご感想。 次回があったらこんなことをしたい。 などなど何でもご自由にどうぞ。 現在集計作業中。 凄い試合数になりそうだったり(笑)。 …けっして某アニメで好きなキャラが死んだので鬱ってた訳ではない(泣)。 何気に凄い名勝負が連打状態。 果たして優勝は誰か!? 最後は気長にお付き合い下さい。 -- ALC (2008-03-16 23 50 35) 期待してまっちょるけーねー。でも最後ですし、のんびり待つのもよろしいかとー。 -- 土下座 (2008-03-17 00 18 46) ……敗者復活なしで三十試合、敗者復活まで含めたら……余り無茶はしないでください(汗 -- テンチョーの中身 (2008-03-17 00 34 56) 集計お疲れ様です。こっちもドキドキものですな(笑)大変だと思いますが、どうか無理はしないでくださいね -- 紅騎士 (2008-03-17 00 35 47) ちなみに敗者復活がトーナメント制だとすると↑に+14試合……全部で44試合……不吉だ(汗 -- 紅騎士 (2008-03-17 00 38 34) お疲れ様です。でも、無理だけはなさらなようにして下さい。楽しみに待ってます -- 木香 (2008-03-17 03 14 05) 本戦だけでも三十試合の大ボリューム……。気長に待ちますので小出しにする感じでどうか無理はなさらないでください、切実に。 -- 二階堂 (2008-03-17 16 54 56) なんだか大変な試合数ですね(驚&汗 どうか倒れたりしないことを祈ります… -- ダムド (2008-03-17 22 23 38) あらら、なんという試合数でしょうか(^^; くれぐれもお体は大事にしてくださいませ -- 霞 (2008-03-18 00 06 11) ALC様 お疲れ様です。…なんといいますか…表にしてあらためて見てみるとえらいことになってますね(汗) くれぐれも無理はなさらないようにお願いします。 -- まゆたま (2008-03-18 02 41 47) こうしてみると壮観ですね・・。お疲れ様です。のんびりと待ちますのでご無理はなさらぬよう・・ -- 九重 (2008-03-18 22 08 47) お待たせしました、一回戦の発表です。 一番時間のかかるキャラクターシート30枚分の作成は終わったので、次からは更新も早い筈。 次回は敗者復活戦の様子をお送りする予定です。 あと、三位決定戦をやれば45試合。不吉じゃない、不吉じゃない。>紅騎士様 -- ALC (2008-03-21 02 13 25) 長らくお待たせしました。 次の更新は土曜日、ベスト4まで出したいと思います。 -- ALC (2008-03-28 01 50 48) あらら…うちのは全滅ですか(半泣 まあ…残念ですがここまでずっとドキドキできて楽しかったです。ALCさん、本当に(無茶まで聞いてもらって)ありがとうございました。それでは勝ち残った皆さん、最後までよい戦いを! -- ダムド (2008-03-28 07 41 37) 敗者復活戦、お疲れ様でした。いよいよ次はベスト4が決定……否が応でもドキドキしますね(笑)こちらは危惧していた通りの姉妹対決になってしまいましたが、どちらにも頑張って欲しいです。 -- 紅騎士 (2008-03-28 13 11 32) えと、少し指摘を。「コールブランドⅡ」はエクスの武器です。ヴェラのは「ノートゥング」なので訂正をお願いします。………最後に一つ、『うちのエクスも最大攻撃力は14だ!!』←親バカ(笑) -- 紅騎士 (2008-03-28 13 12 36) ダムドさま。皆さん運に見放されていましたな…。特にレンさんの運の悪さは…(泣)。 紅騎士さま。 ご指摘の件修正しました。ご迷惑をおかけしております。 -- ALC (2008-03-28 19 48 23) トーナメント一巡分の敗者復活戦お疲れ様ですALCさん^^; それにしてもうちのカールなんかが敗者復活しちゃってすいませんすいませんm(_ _)m カール「それじゃあたしが身も蓋も無い酷え奴みたいじゃないですか!?><」 死地から生き返った者としてうちのカールには頑張って華々しく散って貰いますので待ってて下さいm(_ _)m カール「死んでません死んでません! それに死ぬの前提ですか私!?」 -- かもだるま (2008-03-28 20 19 50) 更新は日曜でした。あと、ベスト8で一旦止めました。 別に、時間が無くなった訳じゃないんだからね!? この方が盛り上がると思っただけなんだから(ツンデレ)!! -- ALC (2008-03-30 22 59 45) ALCさん、二回戦お疲れ様です。 ウチの二人は敗者復活戦で負けましたが、良い勝負をありがとうございました。 いよいよベスト8による戦いが始まるのですね・・・ 残られた方々に素晴らしき勝負と幸運があらんことを!! -- 木香 (2008-03-30 23 15 39) 色々とお疲れ様です。 むう……うちの娘達は両方とも二回戦は痛いですか……でも一回戦終了時で既に不利な戦いになる事は分かっていたので二人は本当によくやってくれましたよ。 ここから先のベスト8たちのバトルを楽しみにしています! -- テンチョーの中身 (2008-03-30 23 39 22) うぉ、まさか来希が勝ち残るとは…(‐ω‐ )ゞ 表からすると、ルゼさんと当たるようなので、良い試合が出来るといいのですが… ALCさん、残りの試合の集計、頑張ってください!! (あと、来希の名前が未希になってます そのままでも構いませんが^^;) -- カイ㌧ (2008-03-31 03 29 58) 明日、全ての戦いが終わります。 後ほんの少しだけお付き合い下さい。 さて、優勝はどちらでしょうか・・・? -- ALC (2008-04-05 02 22 01) 更新お疲れ様です。うちのエクスはベスト4ですか……正直、ここまで残ったのが驚きです。3位決定戦は(相性的に)不利な上弦さんとの戦いですが、頑張ってほしいです。そして決勝戦はストラーフ同士の一騎討ち!楽しみに更新を待つとします。ALCさん、本当にここまでお疲れ様でした! -- 紅騎士 (2008-04-05 17 49 05) SSだけでなく、私達も混ぜて頂いて真にありがとうございます、とても楽しませてもらいました、よもやウチの六花がベスト8に残るとは・wいやはや運とは面白い物ですネェ、では、続きor新作SSを楽しみにさせてもらいます、ご苦労様でした -- 蝕神 (2008-04-06 21 01 26) ALC様 全45試合の集計お疲れさまでした。…うちの娘達の最終成績が優勝&ベスト8という出来すぎな結果でしたので…今日はヂェリン缶でお祝いですね(笑) アンリ「今日は飲むぞ〜♪」 マリーシ「姉上、ほどほどに(苦笑)」 ではALCさま、ならびに参加者の皆様のよき神姫ライフを祈りつつ 「「「かんぱーい!」」」 -- まゆたま (2008-04-06 21 47 46) 「マスター!3位ですよ!3位!!」「おー頑張ったな。えらいえらい」「あの・・・ご褒美に吠莱壱式のカスタムアップをしてほしいなぁ・・・って」「おいおい(ω=;)」 ALCさんと参加者の皆さんお疲れ様でした。まさかうちの上弦が3位入賞なんて大金星を上げてくるとは思っても見ませんでした。今後もssや企画を上弦と共に楽しみに待っております。それでは名残惜しいですがコレにて失礼します。月夜&上弦「お疲れ様でしたー」 -- 月夜 (2008-04-06 22 13 56) ……まさか準優勝とは……「自分でもびっくりしてるよ。」よし、じゃあお祝いに好きな物買ってあげよう。「本当!?それじゃあねぇ……」ALC様と参加者の皆様、本当にお疲れ様でした。まさかうちの子が準優勝までするとは……今後のSSや企画も楽しみに待っております。それでは、機会があればまたいずれ……「またねー♪」 -- うぃんでぃ (2008-04-07 00 15 01) エ「マスター、4位でした……」紅「落ち込むなって、30人中の4位、しかも回避型では最上位だぞ」ユ「そーだよ!お姉ちゃん凄いよ!」紅「ほら、なんか勝ってやるから泣くなって」エ「う゛ぅ…あ゛りがどうございまじゅ(泣いてる)」……ALC様と参加者の皆様、本当にお疲れ様でした。いつかまた機会があれば、喜んで参加したいと思います。では。 -- 紅騎士 (2008-04-07 01 42 36) おまけ 紅「ところで、ヴェラ」 -- 紅騎士 (2008-04-07 01 43 23) ↑ミスです(泣) おまけ 紅「ところで、ヴェラは?」ユ「クレイドルで『真剣なエクスお姉様萌えー!』とか言って悶えてた」紅&エ「………(汗)」 -- 紅騎士 (2008-04-07 01 46 15) ALC様ホントお疲れ様でした^^; うちの二人も敗者復活&一回勝ち抜きで十分楽しませてもらいましたw それではまたいずれ、出来れば自作SSなんて作れたらいいな^^;・・・さて、それじゃあ決勝進出分まで用意しといた『超弩級エクシードミサイル』の在庫処分も兼ねて季節外れの花火大会といきましょうかねえお二方? カール「鬼だ、敗者に鞭打つどころか殺ル気満々の鬼がいる・・・><」 クロロ「ゲロ~~~!?T◇T」 -- かもだるま (2008-04-08 00 23 25) 名前 コメント 今までにお越し下さったオーナー - 人 本日お越し下さったオーナー - 人 昨日お越し下さったオーナー - 人 過去ログ1 過去ログ2 過去ログ3 過去ログ4 文責:ALC
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戦うことを忘れた武装神姫 その36 日付も変わった深夜。 久遠は、自宅から少しはなれたところでバイクのエンジンを切り、押して駐車場へ。静かにバイクを止め、階段をコソコソと昇り、そっと鍵を開けて部屋に入る。 「ただいまー。」 小さく呟くながらキッチンの明かりだけをつけ、ホッと一息をつく。すでに夕食はコンビニで済ませている。 歯を磨きながらシャワーを浴び、着替えを済ませて静かに自室へと入った。 薄暗い部屋の中、それぞれにクレイドルをおいて眠る神姫たち。イオは机の上で標準型に腰掛けて。リゼは和壱型で布団を蹴飛ばし大の字になり、エルガはぬくぬくこたつから頭だけを出して。 だがー。 シンメイが、いない。いつもはこの辺で寝ているはずなのに・・・。 久遠は音を立てぬように、シンメイを捜索する・・・と。 「なんだ、こんなところにいたのか。」 積み上げられた本の陰で、丸くなっていたシンメイを見つけた。 純正を改造して作ったバケットシート型のクレイドルからも外れ、本とDVDの隙間に入り込むような形で・・・。 「ちゃんとクレイドルで寝ないと、バッテリー切れ起こすぞ。」 そっとつついて起こす・・・と。 「くぅん。。。 ママぁ。。。」 か細い声と共にもそり身体を起こしたシンメイは、潤んだ瞳で久遠を見つめた。 また寝ぼけてるな・・・そう思いながら手のひらを差し出すと・・・何だか様子が違う。 手のひらのニオイを嗅ぐ仕草を見せ、ちょこんと座ると、 「ママじゃないよぉ・・・ママは・・・どこ?」 と、指をしゃぶりながらじっと見つめ続ける。 「えええ!?」 手の上でごろり横になって再び小さく丸くなる。 「ママはどこ? ねぇ、おにいちゃん。」 「い、今はでかけているから・・・しばらくここで休んでいたらどうだい?」 うろたえながらも、久遠が頭を撫でながら言うと、小さく頷いた。 はてさて、どうしたらいいものか。 台所で、コーヒー片手に考える久遠。 左手にはエルガのようにじゃれついてくるシンメイが乗っている。 すでに2時半を過ぎた時刻を指す時計のコチコチという作動音に、時折ちゅっちゅっと、シンメイが指をしゃぶる音が混じる。 何かに怯えるような瞳で不意に見つめるが、そっと頭を撫でてやると・・・緊張が解けるかのように、シンメイの脚の力が抜けるのが久遠の手のひらに伝わる・・・。 こんなことは、今までになかった。 故に、対処方法がわからない。 右手で携帯を駆使して調べるものの、スッキリとした回答が得られない。 傍らに置いた3杯目のコーヒーがすっかり冷めたとき。 「あ、マスターでしたか。」 ふと、足元からの声。 イオが起きてきた。 「物音がしたので気になって来たのですが・・・あら? シンメイ。」 久遠の左手に乗るシンメイに気づいたイオは、もそもそと足をよじ登ってテーブルの上へ。 「こんな夜更けに、何をしているんですか?」 イオが、相変わらず指をしゃぶるシンメイにそっと声を掛けた。 「あ。ママ・・・!」 顔を上げたシンメイがとった行動は、久遠も、イオも、想像もしていなかったことだった。 「ちょ、ちょっとどうしたんですか一体! こらシンメイ!」 ぽふ。 イオの胸に、顔をうずめるシンメイ。 赤子が母親の匂いを確かめるかのようにぎゅっと顔を胸に当てて・・・心底安心したような穏やかな笑顔を浮かべた。 「おかえりなさい、ママ・・・。」 ぎゅっと抱きつくシンメイに、イオもまた困惑した表情を浮かべ、久遠を見つめた。 久遠は、これまでの経緯を -といっても、様子がおかしいというだけのレベルではあるが- イオに伝えた。 すると。 何かを思いだしたのだろうか、久遠からシンメイの笑顔に視線を移したイオの表情が一転、まさに母親のような穏やかな顔付きで、シンメイの頭をそっと抱いた。 「寂しかったのね・・・。でも、もう大丈夫。今夜は、ママがずっと一緒にいてあげますよ。」 こくり。イオの腕の中で頷いたシンメイ。 そして、決して上手いとは言えないイオの子守歌が静かに響いた。 >>続くよっ!!!>> >>その37 へ・・・ <<トップ へ戻る<<
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戦うことを忘れた武装神姫 その19 ・・・その18の続き・・・ 名無しとリゼの「勝負」は、開始早々から大変な迫力になった。 リゼがポイントへ近づくや否や、トラップが作動。巨大な落とし穴と、左右 の建物の崩壊。加えて何の為なのか疑いたくなるほどの大量の爆発物。 しかし、リゼはパワーユニットを過負荷使用させ、さらには強化されている ボディを駆使し、回避に回避を重ね、砂埃が収まったときには、名無しの前 に無傷のリゼが立っていた。 「・・・流石ですね。 ならば・・・っ!」 トラップがダメと解ると、今度は3次元の移動 -すなわち立体的な移動- を 伴った スタイルで、ランチャーを打ち出す。しかしこれらも優々と回避され てしまう。 次々に隠し武器を掘り出しては撃ち、砲撃し、斬りかかる名無し。 対して、パワーユニットを背負った鈍重なスタイルで、たった一丁の銃しか 持たないリゼ。 だが、優位に立つのは・・・リゼだった。 ギャラリーも店員も取材陣も、その勝負に釘付けとなった。 このセンター 始まって以来の、最も熱い試合。 まさに武装神姫たる、カッコイイ戦いが 繰り広げられていた。 その光景に、サイトウは言葉を失った。 自分のストラーフは、決して手抜きをしているわけではない。むしろ今まで に見たこともないレベルの動きを見せている。 『そうだ、やつの背中のパワーユニットを狙え!』 サイトウが叫んだ、その時だった。 サイトウの声が耳に届いたかどうかは わからないが、リゼはパワーユニットを・・・捨てた。 『な・・・何だと?』 パワーユニットを捨てた後でも、互角の戦いを見せるリゼ。 かつて自分が 「名無し」であったころの経験に、戦いを忘れていた間に積んだ「日常」が プラスされたリゼは、技のキレも、迫力も、全てが勝っていた。 名無しの武器は次々に撃破・破壊されてしまった。隠し武器もつ尽き、丸腰 になった名無しは、サイトウに声をかけた。 「Mr.サイトウ、これで解りましたか?」 『・・・。』 サイトウは何も答えない。 -いや、答えられない。 「負けを・・・認めなさい。 あなたの下で、私はこれ以上の勝利を収める こと勝つことは出来ません。」 『・・・。』 歯ぎしりをしたまま、押し黙るサイトウ。 その姿を確認した名無しは、 「もう結構です。 -ジャッジシステムへ。当方、戦闘継続不可能。よって 本試合の終了を。」 自ら負けを申告した。 「勝者、リゼ・ストラーフ!! よって、久遠チーム、勝利!!!」 ジャッジマシンが試合終了を告げた。沸き立つ店内。 久遠の元へは、ドッ と取材陣が押し寄せる。 フィールドでは、リゼと名無しが抱き合い、涙を流していた。 「リーダー・・・おかえりなさい・・・。」 「貴女こそ、あの時の言葉の通り、先頭に立てる神姫に・・・。」 その様相に、つられて涙するギャラリーもあり。 そしてサイトウは・・・ 押し黙ったままであった。 「くそっ、ちくしょう!」 サイトウは立ち上がると、足元に置かれた神姫たちの入ったボックスを右足 で蹴り飛ばそうとし・・・誰かにアシを引っかけられてそのまま前に倒れ、 顔面強打。 「話は聞いていたけど、想像以上にアレなヤツだねぇ、あんたは。」 そこに立つのは、いつの間にか移動してきていたCTaだった。 「おまえ、いったい何者だっ!」 「名乗るほどのものではないが・・・一人の神姫愛好者として、今の行動は 許せないなぁ。」 「お前なんかに、勝たなけりゃならない俺の気持ちがわかるものかっ!!」 サイトウが拳を振り上げた、その時だった。 「ぐふっ!」 人垣を器用に抜け出した久遠がサイトウの前に立ち、手首を使い鳩尾に一撃 をすばやく与えていた。 「・・・さすがの俺も、怒るぞ。」 久遠の滅多に見せることのない怒りに、彼の神姫たちも、CTaも驚いていた。 もだえるサイトウ、見た目に依らずヨワゾウだった模様。。。 と、にわかに店の入り口がざわめいた。 やってきたのは、なんと警察官。 わらわらと数人が入ってくると、ずかずかとサイトウを取り囲み- 「ハロルド=サイトウ。窃盗、器物破損容疑、および恐喝容疑で逮捕する。」 「な、何をするんすかっ! 何の権利があって俺を逮捕す・・・」 抵抗するサイトウだったが、CTaが取りだしたものを見るや否や、固まった。 「証拠もなにも、この娘が全部喋ったよ。 データとしても残っているし。」 CTaが取りだしたのは、騎士子のディサだった。サイトウはがっくりとうな だれ、2人の警察官に引きずられるように店の外へと出ていった。 突然のことに何が何やらさっぱりの久遠たち、ギャラリー、そして店員。 「・・・俺はどうしたらいいんだ?」 事情が解らない久遠がCTaに聞くと、CTaは大きな声で言った。 「神姫とそのオーナーが、犯罪摘発に一役買ったよっ!!」 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 昼休みを延長し、久遠の様子を見に来たCTaは、入り口付近で偶然、逃げ出 してきたディサを拾い上げた。最初はオーナーとはぐれた神姫かと思い話を 切り出したが、なんとサイトウの神姫・・・。久遠達の話をすると、ディサ はサイトウに関することをほぼ全て話し、CTaは観戦前に警察へ一旦向かい、 手配をした後に久遠たちの元へ出向いた・・・と言う流れだったようだ。 その後、ディサを始めとした神姫たちの証言と残されたデータから、様々な サイトウの悪事が噴出した。彼は恐喝ともとれる賭け試合で、他人の神姫を 没収したり、あるいは自分より強い相手の神姫を盗みだし、自ら作ったプロ グラムでコアに強制プロテクトをかけ、あたかも自分の神姫のように使い、 勝利を収めていったらしい。 ・・・その結果として、機械としてしか見て いなかった神姫に足を掬われる形となったわけだが。。。 サイトウは全ての罪状を認め、有罪判決を受けることになる。 彼の神姫は没収され、ディサ、ベルタを始めとした盗難あるいは恐喝でとら れた神姫は、元のオーナーへと無事に帰っていった。また、元から彼のもの であったアスタとコリンは、過去を償いたいとのことで、リセットの上M町 のセンター店長が引き取ることに。 いずれの神姫も、CTaとMk-Zの手により、プロテクトの解除だの補修がなさ れて帰っていったことは言うまでもない。。。 その中で、元のオーナーの元へ帰らない選択を自ら選んだ神姫がいた。 元の、リーダーであったストラーフである。 CTaが警察関係者にも働きかけ、なんとか元のオーナーを見つけだすも、彼 はすでに別の神姫と共に新たな生活をしていた。 戦うための神姫ではなく、 子供の遊び相手の神姫を持つ、穏やかな男となって。。。 プロテクトの解除・消去と、修復を終え、CTaと共に元のオーナーに面会に 来たリーダーだったが、彼のその姿に、自らのコアをリセットせざるを得な かったと伝えるよう頼み、自分は会わないと告げた。 CTaは黙って頷き、 付き添いの警官と共に彼の元へ。十数分後、戻ってきたCTaは、リーダーに 一言だけ告げた。 「お前の幸せを祈っているって。 まるで、一人娘が嫁いでいくときの父親 みたいに泣いてたぞ。」 リーダーは、その言葉だけで充分だった。 さようなら、私の心のマスター。 そしてありがとう・・・。 かくしてリーダーは、名目上はコアをリセットされた神姫となり、新たな オーナーの元へ。。。 で、久遠はといえば・・・。 この一件で「神姫と共に犯罪を暴いた男」として一躍時の人に。ワイドショー に出演したり、雑誌の取材を受けたり。彼の神姫たちも、それぞれの雑誌や ウェブTVなどにも出演したらしい。。。 が、それもわずか数週で熱も冷め、徐々に他の話題、情報に埋もれていった。 また目立つことを良しとしない久遠は、熱が冷めるとすぐに、マスコミの前 から姿を消して、いつも通りの生活に戻っていった。もちろん彼の神姫たち も同様に、久遠と何ら変わらない生活に。 戦うことを忘れ、まったり、のんびり・・・。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ あの勝負から1ヶ月が過ぎた。 「みんな用意したかー?」 久遠がバイクスタイルで玄関に立つ。 「はいよー。」 「お待たせしました。」 リゼとシンメイも、バイク対応スタイルで現れた。リゼは、久遠に買っても らった新しいゴーグルを装着。羨ましそうに観察するシンメイ。 「・・・あー、わかったわかった。 帰りにシンメイにも買ってやるから。」 「べ、別に無理に買って頂かなくても・・・」 「いや、しっぽが反応してるし。」 「あ・・・。」 縦に振るしっぽを指す久遠に、あわててしっぽを押さえるシンメイ。 「ずるーい! にゃーにも買って〜!」 「あらぁ・・・マスター、リゼにだけ買ってあげたんですか?」 遅れてやってきたエルガとイオも、嫉ましそうにリゼのゴーグルを指した。 「あー、もう・・・ わかったよ! どうせ早く出るんだ、先に買ってって やるよ、みんなの分!」 「ありがとーございます!」 口を揃えて言う3人の横では、困り果てた久遠の顔にリゼが笑い転げていた。 久遠と神姫たちは、ゴーグルを買い求める為にいったんT市に新しくできた 神姫グッズショップへ立ち寄り、改めて向かうは- -M町のセンター・・・。 M町のセンターには、イベントがあるのだろうか、ずいぶんと人が集まって おり、雑誌社やウェブTVの腕章を着けたプレス関係もちらほら。 久遠たちが着くと、そこで待っていたのは、かえでとティナ、そして・・・ 「お待ちしておりました。」 かえでの肩の上で手を振るのは、頬にマーキングを持つストラーフ・・・、 そう、元の「リーダー」であった。 ・・・>続くっ!>・・・ <その18 へ戻る< >その20 へ進む> <<トップ へ戻る<<
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戦うことを忘れた武装神姫 その9 ・・・その8の続き・・・ 「ずいぶんと集まってるなぁ。」 CTaとの会合から数日後。久遠は、M町のセンターに居た。 「ネット上でもずいぶんと話題になっていましたし・・・」 久遠のバッグから顔を出したリゼが言うと、同じく顔を出していたシンメイが、 「さっきその辺で、ここ始まって以来の人の入りだ、とかいってましたね。」 と付け加えた。 「・・・。でもまぁ、いい舞台が出来ていると思えばいいんじゃないかな?」 ちょっぴり緊張した面持ちながらも、いつもの口調で受付へと進む久遠・・・。 あの翌日、仕事から帰った久遠はCTaのアドバイス -といっても酔っぱらいのつぶやきレベルだが- を伝えた。 すでに対戦をすることについては皆了承していたものの、久遠同様どうすればよいか、悩んでいた。 だが。 CTaの言葉の意味は、どうやら神姫達の方が先に理解できたらしい。まだ悩む久遠を差し置いて、神姫達は各々準備に取り 掛かったのであった。 そして・・・。 「待ってたっすよ、久遠さん。」 そこには、先に受付を済ませたトップランカー「サイトウ」が座っていた。 「どうもどうも、・・・サイトウさんでしたっけ。今日はよろしくお願いいたします。 ・・・おや?」 久遠がフィールドに目を移すと、モノブロックフィールドの中に、サイトウの神姫が4体、装備をした状態で待機していた。 「これからウォームアップも兼ねてのデモをするんすよ。 へへ・・・お客も揃ったみたいだからな・・・アスタ、ベルタ、コリン、ディサ! ファイア!」 4体の神姫-白子、黒子、兎子、騎士子-は、それぞれが手にした得物で、的が描かれたキューブを次から次へと撃破、数分であっというまに破壊し尽くした。どよめきと、拍手がわき上がる。 横目で見ながら受付の書類記入をしている久遠の横では、彼の神姫がその様子を、バッグに開けられた小窓から見ていた。 「・・・。」 その猛烈な状況に、言葉が出ない。 「はいはい、おわったよー。」 手続きを終え、久遠が4人を出そうとバッグを開けると、中では隅に固まった4人が。泣き顔になっているシンメイは、白いハンカチを用意し、棒っきれに結びつけようとしている有様。 「ま、ますた〜・・・。」 「だー! 今更何やってるの!」 作りかけた白旗を取り上げる久遠。 「だって、あんなの反則だよぉ・・・」 と、リゼが言いかけたとき。 「久遠さん、本当にやるんですか?」 と、聞き覚えのある声。 かえでだ。 「お、かえでちゃんか。」 「あんな攻撃のできる相手ですよ、本当に、本当に大丈夫なんですか?」 心配そうなかえでのその声に・・・ 「まーっかせなさーい!!」 突如、カバンの中からリゼが飛び出した。どこで仕入れたのか、或いは作ったのか、妙にカッコイイサングラスを着け、いつのまにかこさえた「にくきゅう」隊のジャケットをまとった、いかにもな姿で-。 かえでの声に、久遠の言いつけ、「ヒーローであり続けること」を守ること、何故この場に来ているか・・・を思い出したリゼ。久遠を見つめる目に、もう迷いはなかった。 それを見た久遠は、ひょいと持ち上げて自らの肩の上に。 「絶対に負けないよ。 あたしたちは最強の神姫戦隊、にくきゅう隊だ!」 その様子に、エルガが先ず反応した。 「にゃーん! キッチンの山猫、エルガなのー!」 リゼと同じ服装ではあるが、きっちり自前のヤンチャオを装備し、手には包丁(模造)という、誠に不思議なスタイルで飛び出してきた。 「料理は愛情、心を込めて! にゃっはー!!」 さっと飛び上がると、久遠の肩の上に乗った。 ざわめくギャラリー。 「よいしょっと・・・ ふぅ、そろそろ私の順番ですか? え・・・あらまぁ、こんなにも大勢の皆様に見に来て頂くなんて・・・は、はわわわっ!」 のっそり顔を出したイオは、久遠の肩に乗ろうと飛び上がったのだが、お約束どおり、バッグの足を引っかけてあらぬ方向へ・・・ だが、かえでがナイスキャッチ。 久遠の方に無事乗せられた。と、ぱっとバッグから光とスモーク。 「傷つき倒れ、悲しむ神姫の呼ぶ声が・・・ならば私が行きましょう、たとえそこが地獄でも!! はぁっ!!」 かけ声ひとつ、一気に飛び出し久遠に飛び乗ったドクタースタイルのシンメイ。 「ささ、総司令。 お願いしますよ。」 急にノリが良くなっているシンメイ。やはり、こういう場面で姉御肌のリゼが引っ張る力というのは大きいんだなぁ・・・と、しみじみ感じつつ久遠はリゼと打ち合わせ通りに続けた。 「つーことで、にくきゅう隊、ただいま参上ですー。 い、いでででっ!!」 「ヌ・シ・さ〜ん〜!! あたしたちがここまで決めたのに、何だそのやる気のない締めはぁ〜〜!!!」 久遠の言い回しに納得行かなかったのか、リゼは思いっきり耳を引っ張る。 「わ、わかった、わかったから引っ張るんじゃない!!!」 「わかればよろしい。」 その様子に、かえでを含め、見ていたギャラリーが一斉に和む。 久遠たちは取材に来ていた雑誌社やミニコミ誌、果てはケーブルテレビの取材まで受けるはめに。 彼らが想像していた以上に、ウケが良かったらしい。 昔はこうしたイロモノは多かったのに・・・と思いつつも、にこやかに取材に応じる久遠、ギャラリーに囲まれちょっとした撮影会になる4体の神姫。 フィールドの脇では、完全に蚊帳の外となったトップランカー・サイトウが、彼らを嫉妬の目つきで眺めていた。。。 やがて、試合開始の時間がやってきた。 アナウンスが入る。 -「久遠 VS サイトウ、まもなく開始します」- ・・・>その10へ続くっ!!>・・・ <その8 へ戻る< >その10 へ進む> <<トップ へ戻る<<
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闇の中。 静寂に包まれた心地好い暗闇の中。 深く深く、意識がその闇の中へと溶けてゆく。 何物にも代えがたい至福の時。 そんなささやかな幸せを、突然鳴り響いた甲高いメロディーが容赦なく奪い去った。 「うあー……」 再び闇の中に戻ろうとする抵抗も虚しく、俺の意識は一気に呼び起こされる。誰だ、俺の安眠を妨げる奴は。 やかましく鳴り響く携帯を手探りでたぐり寄せ、この諸悪の根源との通話を繋げる。 「もしも……」 『はーやーとー! いつまで寝てんのー!?』 寝惚けた頭に飛び込んでくる怒鳴り声に、思わず俺は電話を遠ざける。こちらの返事も待たずに、あいつはあからさまな不機嫌さをぶつけてきた。 「なんだよ、朝っぱらからうるっせえな」 横目に時計を見るとまだ午前10時。とてもじゃないが健全な高校生が休日に起きる時間ではない。 『なっ、あんたが神姫見たいから付き合えって言ったんでしょー!? それなのにうるさい? そーゆーこと言うの?』 まだ頭がハッキリしないと言うのに、一息にまくしたてられる。えーと、神姫……? あ、そうか。 西暦2036年。 第三次世界大戦も、宇宙人の侵略もなかったこの平和な時代において開発された、全長15センチの自律型AI搭載ロボット、MMS(Multi Movable System)。 その中でも、最も一般的なのが『彼女』達。 オーナーに従い、様々な装備に身を包み戦場へと赴く彼女達。 そんな彼女達を、人はこう呼んでいる。 『武装神姫』と。 『武装神姫ーPRINCESS BRAVEー』 「うわぁー……」 想像以上の光景に、俺は思わず声をあげた。 都内某所にそびえるこの巨大なビル、通称神姫センター。このビルは部品や関連書籍の販売、更にはサポートセンターにバトルスペースまで、全てが武装神姫を取り扱う施設となっている。 そして俺はその中の販売コーナー、神姫本体の売り場に来ているのだが。 「これ全部そうなの?」 フロア全体に渡って所せましと陳列された神姫。カブトムシ型やコウモリ型、騎士型にセイレーン型、更には戦車型にシスター型とかなりの種類が並んでいて、あまり知識のない俺にはなにがなにやらまったくわからなかった。 「うん、すごいでしょー? もう随分シリーズも続いてるし、タイプ別に色々出てるからね」 舞はどこか嬉しそうに――おっと、そういえば自己紹介がまだだったな。 俺は新藤隼人。健全な男子高校生だ。以前からバトルに興味があり、ちょうど身近に神姫オーナーがいた為、俺も同じ武装神姫のオーナーになる事にした。 そして、その身近なオーナーというのが彼女、比々野舞(ヒビノ マイ)。家が近所だった事もあり、小さい頃からの腐れ縁を現在進行形で続けている。 後ろに結い上げたセミロングの黒髪と、丸い大きな瞳。 起伏の乏しい体を黒いボーダーラインのロングTシャツと袖のないパステルブルーのパーカーで覆い、青いキュロットから伸びる細身の足元には水色のスニーカー。 好きな青い色を基調としたその服装は若干の幼さを感じるが、露出した肢体は健康的に締まっていて、活発そうな印象を受けるだろう。 悪くない。うん、決して悪くない。 「……イヤラシイ目で見ないでよ、えっち」 「イヤラシクないですー。ちょっと客観的に観察してやっただけだよー」 舞はわざとらしく体を隠すと、冷ややかな目で俺を睨む。長い付き合いだが、そんな恥じらいがあったとは知らなかった。 「ふーん、変なの。ま、別にいいけどさ。隼人なんかに見られたって」 その発言は誤解を招くぞ。見てもいいのか?いいんですか?それとも異性としての意識が無いという事だろうか。うん、まったく興味が沸かない。 とにかく、舞はずいぶん前から神姫を所有しているので、初心者の俺としては色々意見を聞けるのは助かる。 ついでにこいつの神姫、天使型アーンヴァルのヒカリも紹介しておこう。片側だけ編みこんだ髪を耳の後ろに垂らしているのがトレードマーク。生真面目で大人びたアーンヴァルタイプには珍しくちょっと子供っぽいが、元気で可愛らしい娘だ。 このヒカリが俺も神姫を買おうってきっかけを作ったんだが、その辺りはいずれまた。二人は姉妹のように仲がよく、今日もヒカリは舞の肩に座って足をブラブラさせている。 「んで、どれ買ったらいいんだ?」 「自分で選ばなきゃしょーがないでしょー?どんな性格がいいかーとか、どんな戦い方したいーとかないの?」 舞は立てた指を左右に振りながらいくつかの選択肢を示していく。しかし、その動きに釣られてふらふらと頭を揺らすヒカリが気になって、話の内容はほとんど聞こえてこなかった。 「だいたいこんな感じかな?どう?」 「え?ああ、格闘戦がいい」 話は聞いていなかったが、戦い方ならそれしかないだろう。男だったら拳で語ってこそ。戦うの俺じゃないし、神姫は女の子だけど。 「アーンヴァル!天使型アーンヴァルがいいと思うの!」 舞の肩で話を聞いていたヒカリが、未だにふらふらしながら棚の白い箱を指差した。酔うぞ、お前。 さて、アーンヴァルか…… 確か高機動射撃タイプ、だったハズだ。初心者でも安定した勝率を狙えるとネットでの評判もなかなかだが、どうも俺の性には合わない。 「あすみん先生自重。そもそもアーンヴァルは格闘向きじゃないだろ?舞ともかぶるし、ややこしくなるって」 「むー、妹が欲しかったのに……」 「なんだ、そーゆー事か。ま、そうガッカリすんなって。後輩には違いないし、それなら妹みたいなもんだよ」 「んー、そっか。ならいいや!へへー、楽しみだなー♪」 頬をふくらませてすねていたかと思えば、もう屈託のない笑顔を見せている。幼さすら感じさせる彼女だが、俺も舞もそんなヒカリの笑顔が大好きだ。俺の神姫になる娘も、こんな笑顔を見せてくれるだろうか。 「あっ、ねぇこの子なんかどうかな?あんたにぴったりだと思うんだけど」 辺りを物色していた舞は一体の神姫を手に取ると、俺に差し出した。パッケージには獣の耳を模したヘッドギアと大きな手甲、そして焼ける様な橙色の瞳が印象的な少女が描かれている。 「犬型、ハウリン?」 「そ。いわゆる万能型なんだけどメインは近接格闘戦だし、防御力も高めだからあんたの要望にもぴったりでしょ?そーれーに……」 舞はぴっと指を立て俺に向き直ると、からかうように微笑みながら言葉を続けた。 「この子の性格。誰かさんみたいな、熱っ苦しい熱血感」 「誰が熱苦しいんだよ?失礼なヤツだな。でもまあ、たしかに悪くはないかもな」 僅かに胸が高鳴る。舞の手からハウリンの箱を受取ると、自然と俺も微笑んでいた。 「決まりだな。俺の相棒」 「なぁ、こーゆーパーツも買った方がいいのか?」 武装神姫、犬型ハウリンの会計を済ませた俺達は、別フロアのパーツ売り場に来ていた。 ここは剣やライフルなどの武器や、アーマー類他神姫用の服、装飾品などのパーツを扱っているフロアだ。基本セットにも武装は同梱されているのだが、戦略の幅を広める為にもこういった物が必要になってくるらしい。 「んー、まだいいんじゃない?実際に戦わせてみないといろいろわかんないでしょー?」 なるほど、もっともなご意見。確かに数さえ揃えればいいというワケでもないだろうしな。値段もバカにならないし、必要最小限に抑えたいトコロだ。 「ね、隼人。それよりちょっと上、覗いてみない?」 「上?」 なにやらそわそわした様子の舞からの提案。この神姫センターは七階建てで、一階から五階の各フロアが販売スペースになっている。そして、その上にあるのは―― 「うわぁー……」 俺は今日何度目かの驚嘆をあげた。 舞に連れられて見学に来たのは、武装神姫を所有する上では特に重要な場所。俺にとっては一番の目的であり、これから幾度となく訪れるであろう場所。 『神姫センターバトルスペース』 そこにいたのは思い思いにセッティングされた神姫と、そしてそのオーナー達。普段に比べれば空いているらしいのだが、それでもかなりの賑わいを見せている。 各対戦ポットには観戦用のモニターが設置され、中央の巨大なスクリーンにも今まさに行われている対戦の模様が映し出されていた。 「すげぇなぁ……」 「ふふん、びっくりしたー?大会の時とかはもっとすごいんだよー?」 後輩が出来て嬉しいのか、ただただ感心する俺に、ヒカリはなだらかな胸を張りながらあーでもない、こーでもないとの解説を始めた。曖昧でおおざっぱな説明なのでほとんど理解出来ないが、微笑ましいのでよし。 「へーぇ。ヒカリもここでがんばってるのか?」 「うん!あたし、すっごい強いんだから!隼人にも見せてあげるね!」 「そっか、よしよし。楽しみにしてるからな」 指先でぐりぐりと頭を撫でてやると、ヒカリはくすぐったそうに顔を綻ばせた。 「えへへー。ね、舞。せっかく来たんだからバトルしてこうよ!」 「今日はダーメ。武装持ってきてないもん。それだけじゃバトルは無理でしょー?」 すっかりご機嫌になったヒカリ。余程いいトコロを見せたいのか、戦いたくて仕方ないらしい。が、今日の彼女は飛行用のフライトユニットをしょっているだけ。神姫のパーツにはバトル以外、日常生活に使えるものも多く、ヒカリも普段はこれで飛び回っている。サイズの小さな神姫には人間の生活スペースでも広すぎる為、普段からこういったパーツを付けた神姫は多く見られる。 「えー、ヤだー!隼人にかっこいいとこ見せるのー!ねー、舞、武装取りに行こ!」 「ダメったらダメ。ヒカリー?今日はいい子にしてるって約束したでしょ?わがまま言わないの」 「でも……」 「今度また準備してから来ようぜ?そしたら俺も神姫連れて来れるし、ヒカリはその時カッコいいトコ見せてくれよ。今日はここの事を教えてくれればいいからさ」 俺も見かねて口を挟む。俺のせいで怒られたのでは可哀想だ。なんとか興味を他に移そうとするが、ヒカリはなかなか納得してくれなかった。 「むー……ヤだ!あたしは今がいいのー!」 「あっ、こら!」 ヒカリは舞の肩から飛び降りると、そのまま人混みの中へと飛んでいってしまった。 「ヒカリ!あぶないから……」 「きゃあっ!」 舞が言い終わるより先にヒカリが悲鳴をあげた。 「ってーな!なにすんだよ!」 続けて聞こえたのは男の怒声。どうやら急に飛び出した為に、誰かにぶつかったらしい。舞と一緒に慌てて声が聞こえた方に駆け付ける。人とぶつかっただけだとしても、僅か15センチ程しかない神姫にすれば破損の原因には充分すぎる。 「ご、ごめんなさい……」 「すみません!大丈夫でしたか?」 ヒカリは……うん、無事みたいだ。心配したような事故には到らなかったようで、怯えながらもぶつかった相手に頭を下げていた。 「なんだよ、お前の神姫か?どうしてくれんだよ、これ!」 ぶつかった時にぶちまけたのか、男は染みのついた上着と潰れた紙コップをいかにも不機嫌そうに舞に突きだした。 「あの、えっと、あたし……」 「ほら、ヒカリもちゃんと謝って」 涙目でうろたえるヒカリをなだめながら、舞が深々と頭をさげる。 「本当にすみませんでした。あの、クリーニング代はお出ししますので」 「ご、ごめんなさい!」 「謝って済んだら警察はいらねぇよ!それより……」 男はそこで言葉を切ると、舞をじろじろと舐めるように見始めた。とても人格的に優れた人物には見えないが、まだ言い掛かりをつけるつもりだろうか。 「そうだな。ちょっとオレに付き合うなら許してやってもいいぜ」 あまりにもセオリー通りの絡み方。オヤクソク、というヤツだろうか。今時こんなヤツがいるとは思いもしなかった。国に天然記念物として保護してもらえよお前。 「え?そ、そんなこと言われても……」 舞もヒカリも、ちゃんと頭を下げて謝っている。既に出来うる限りの礼を尽しているのだから、今更そんな筋合いは無い。 「お前、いつの時代のチンピラだよ?」 異性に対しては人見知りの激しい舞。そんな舞を、これ以上黙って見ている事は出来なかった。こういうタチの悪そうなのは早めにお帰り願うのが一番だろう。 「なんだ、お前?」 「その娘らのツレだよ。お前こそなんだ?こっちは充分謝ってんだろ?」 俺はとにかく威圧的に言葉を放つ。このテのヤツは強気に出られるのには弱いハズだ。 「ぶ、ぶつかって来たのはそっちだろ!?」 やっぱりオヤクソクだ。もうどもりだした。こうなったらもう一押し。この調子で続けてやれば適当な捨てセリフでもはいて退散するハズ。 「だからさっきから謝ってんだろ?しつこいんだよ、大の男が」 「だ、だったら……だったら神姫バトルでケリつけようぜ!」 そう、セオリー通りにこれで退散……しないのか。いや、そんな事より。 「ち、ちょっと待て!なんでそうなるんだよ!?」 「お前らだって神姫オーナーだろ?だったら決着はバトルでつける!公平な条件だ!」 どんな理屈だ。この野郎、開き直ったな。 「おれが負けたら全部チャラにしてやるよ!ただし、そっちが負けたらおれの言う通りにしてもらうからな!」 言いながら舞を見るといやらしい笑いを浮かべる。ちくしょう、時代劇の悪代官みたいなヤツだ。 「舞、隼人。ごめんなさい、あたしがわがまま言ったから……」 「いいんだよ。ヒカリはちゃんと謝ったんだから」 「隼人、でもどうしよう……」 舞はもう泣きだしそうな顔だった。こんな顔を見るのはいつ以来だろうか。子供の頃から泣き虫で、しょっちゅう慰めてやったっけ。そしてその頃の気持ちは、まだ俺の中に残っているらしい。 「大丈夫。心配すんな」 俺は出来るだけやさしく微笑んで、そっと舞の頭をなでてやる。舞の泣き顔も、ヒカリの泣き顔も見たくない。沸き上がる感情はもう抑えられなかった。 「こいつを泣かせたヤツは、昔から俺か姉ちゃんに凹まされる決まりになってるんだ。俺が相手してやるよ。文句はないだろ?」 「別にどっちでもいいぜ。なんなら二人まとめてかかってくるか?」 かなりの自信があるようで、男はニヤけ顔で余裕を見せている。今のうちに笑っておけばいい。すぐに笑えなくしてやる。 「隼人!?相手してやるって言ったって……」 「ああ、俺と……コイツでな」 目を白黒させる舞に、俺は持っていた荷物を軽く掲げる。余程驚いたのか、その表情のまま一瞬凍りついてしまった。女の子がそんなおもしろい顔するもんじゃないぞ。 「コ、コイツってさっき買ったハウリン?無理だよ!まだセットアップもしてないでしょ!?」 「今からやる」 「でも!」 「大丈夫だって、いい子で待ってろ。さて、それじゃセットアップしないとな。手伝ってくれ」 「……いつもそうだよね、隼人は。ごめんね、頼ってばっかりで」 未だに納得いかないようだったが、説得は無理だと悟ったらしく、舞は少し困り顔で微笑んだ。 「いいからまかせとけって。ほら、それよりセットアップ教えてくれよ」 「うん。セットアップって言っても、必要なのはCSC(Coar Setup Chip)のセットとオーナーの認証の二つだけなの。コアユニットの胸を開いてみて」 パッケージを開くと、文字通り『小さな』女の子が眠るように横たわっていた。その寝顔はまるで本物の少女のようだったが、肩や膝等、間接の可動部分が彼女がロボットだという事を思い出させる。 舞の指示に従い、小さな少女の胸部をそっと取り外す。するとちょうど心臓にあたるその部分に、三つの穴の空いた円環状の回路が走っていた。 「そこにCSCを三つセットするの。その組み合わせで神姫の特性が決まるものだから、慎重にね」 「このちっちゃい宝石みたいのがCSCだよな?」 BB弾より更に小さな色とりどりの球体。これが神姫に『命』と『心』を宿らせる為の物らしい。 「そう。赤いルビーが攻撃特性、黄色のトパーズが命中特性で……」 「全部赤」 「ちょっ、慎重にって言ったでしょ!?ちゃんと考えなさいよ!」 「おばあちゃんが言っていた。やられる前に殺ればいい!それにほら、主人公的にも色はやっぱ赤だろ?」 あくまで舞の意見は参考にして、赤く透き通った珠を神姫の胸に填めこんだ。三つ全て取りつけると仄かな光が回路を走り、CSCがうっすらと点滅し始めた。 「もう、おばあちゃんそんな人じゃないでしょー?知らないからね?……じゃあ胸の回路を閉じて……そう。さ、起動するよ」 「え、もう?」 キューンという小さな電子音をあげると彼女は静かに眼を開き、深い眠りから目覚めようとしていた。少し間をおいてゆっくりと起き上がると、正面にいた俺を見上げ、始めての言葉を発した。俺の神姫が、起動した瞬間だった。 「あなたが、私のオーナーですか?」 「ほら隼人。オーナー認証して」 「え?あ、ああ。そう、俺がオーナーだよ」 「……認証しました。これからよろしくお願いします、マスター」 そう言うと彼女は深々と頭を下げた。礼儀正しい性格のようだ。うん、こういうことは最初が肝心だ。 「こちらこそ、よろしく」 俺は掌ほどしかない小さな彼女に手をさしだす。一瞬戸惑いを浮かべた彼女だったが、すぐに指先を両手で握り返し、嬉しそうな笑顔を見せてくれた。 「はいっ!」 「オイ、いつまで待たせるんだ?それとも逃げ出すための相談でもしてるのか?」 「誰が逃げるか。すぐ相手してやるから待ってろ」 「こっちはいつでもいけるぜ。なあ、アル?」 男が腰のポーチに声をかけると、そこから小さな影が飛び出してきた。赤を基調とした体のペイントに、緑色の髪を頭の両側で結い上げた神姫。なんだかリンゴっぽい。 「もちろん!実力の差を思い知らせてやるんだから!」 「サンタ型ツガル……高機動狙撃型よ」 舞が小さな声でつぶやいた。先程の説明を聞いた限りでは、とても相性がいいとは言えない。どうやら楽に戦える相手じゃあないようだ。それにしても、サンタ型ってなんだろう。色? 「あの……マスター?」 考え込んでいると、ハウリンが不安そうに声をかけてきた。今の状況が把握しきれていない様子だ。 「ああ、そっか。実はいきなりで悪いんだけど、お前に戦ってもらいたいんだ。起動したばっかりだから無茶だとは思うけど……大丈夫か?」 「確かに、通常ですと起動直後の各モーメント制御、及び演算機能の最適化などは日常生活のような負荷の少ない状態で行っていくのが最善です。起動直後の、しかもバトル中に行うというのは少なからずリスクも伴います。ですが――」 彼女はあくまで簡潔に、そして淡々と俺の問いに答える。それはそうだ。どんなに精巧に出来ていても彼女は人工物、『ロボット』なんだ。でも彼女は―― 「私は『武装神姫』です。いつ、いかなる時であっても、マスターの為に戦ってみせますよ」 彼女の眼は、その燈色の瞳は、たしかに力強い光を放っていた。凛とした闘志をみなぎらせて。 「よし、凛だ」 「え?」 きょとんとした顔の彼女を掌に乗せ、もう一度呼び掛ける。名前、俺の武装神姫の、その名前。凛々しく、力強くあって欲しいと願いを込めて。 「お前の名前。『凛』。お前は今から凛だ」 「『凛』……」 「さあ、そんじゃあ頼むぞ凛!」 「はいっ!任せてください!」 俺と凛。俺達二人の物語が、今始まろうとしていた。
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2月14日の武装神姫-03 「ただーいま。 おとなしくしてたかな〜?」 久遠、帰着。 手にする紙袋には、半額売りされていた特大のチョコレート ケーキが入っている。。。 「おかえりなのー。」 と、出迎えるエルガ。 とりあえず室内の様子を探る久遠。 「? にゃーさん、どうしたの?」 「いや・・・去年のことがあるから・・・」 「にゃーん。 もうにゃーたちだけで作ったりはしないですよ〜。」 「良かった・・・ ってちょい待ち! 今、『にゃーたちだけで』は作らな かった、って言ったよなぁ?」 「にゃっ!! い、いってない! 言ってないのっ!」 「なんか隠しているだろう。」 入室拒否しようとするエルガをむんずと掴んで、ずかずかと部屋に入る久遠。 部屋の中で変わった様子はない・・・ 次、キッチン!・・・も異常なし、か ・・・いや、異常発見! 「チョコレートと油のニオイがするぞ。」 聴覚と嗅覚には自身のある久遠、聞き耳を立てる。久遠の手の中では、エルガ が冷や汗ダラダラ。。。 かたり 「そこだっ!!」 バタン! 戸棚の下の戸を開けると、そこにはシンメイ、イオ、リゼの3人と、 沙羅とヴェルナと・・・メイド姿のCTaが、かなり無理な体勢で収まっていた。 「・・・お前ら、何やってるんだ?」 驚くよりも、まずはそのスタイルに呆れる久遠。 「どこから説明したらいいかなー・・・とりあえずヌシさん、悪いけどCTaの ねーちゃんを引っぱり出してくれないか? 無理矢理つっこんだら、出せなく なっちゃった・・・」 珍しく困惑した表情で、かつストレートにお願いするリゼ。 確かに、CTaの 顔色も・・・良くない・・・ 「って、呼吸困難になってるじゃないかっ!」 手にしたエルガをほっぽりだし、大慌てでCTaを引きずり出す久遠。だがどの ように入ったものか、なかなか出てこない・・・ 数分後。 「はぁ、はぁ・・・ 死ぬかと思った・・・」 飛びかけていた意識がようやくハッキリしたCTaは、久遠から受け取った麦茶 を飲みながら、 「だから、バレンタインじゃない、今日は。だからちょっとどっきりイベント をしようと思って、先にあがって作業をしていたわけ。」 等と、経緯を説明していた。 「先回りも何も、俺の部屋にピッキングで入る時点でどうかと思うが。しかも 機械油くさいメイドのままだろ?」 「細かいことは気にしなーい。」 「そういうレベルじゃないって、犯罪だってば。」 「まぁまぁ、あたしとあんたの仲じゃないか。つーことで、はい義理チョコ。」 半ば強引に丸められた気が・・・と苦笑いする久遠に特大のチョコが渡された。 「あとはあんたの神姫たちの本命チョコがあるぞ。 今年はあたしが監修した から、神姫の脚とかは入ってな・・・」 と言うが否や、イオの酒瓶による一撃がCTaの後頭部に炸裂。声もあげられぬ 程の痛みなのだろうか、その場にうずくまるCTa。 その姿に沙羅がぼそり。 「イオぉ、気持ちは分かるっすけど・・・ あ、すんまそん。。。」 だが、イオの怒りの涙目に謝り小さくなる沙羅。 さらに十数分後。 久遠に冷却パックをもらい後頭部に当てて、イオたちに一言二言告げたところ で、CTaは仕事の続きがあるとのことで、メイド姿のままで帰っていった。 「はぁ・・・何だったんだ? ったく・・・。」 CTaと沙羅・ヴェルナを送り出し、再び部屋へ振り向くと、目の前にふよふよ と浮かぶイオ。 「マスター、いつもお疲れさまです。これ、私たちの気持ちです。受け取って 下さい〜!」 と、足下ではシンメイとエルガが、テーブルの上ではリゼが、それぞれにハコ や包みを用意していた。ちょっと照れたそぶりでリゼが、 「どっきり大作戦は失敗しちゃったけどねー。」 と言うと、シンメイも続けた。 「今年は昨年のようなことがないようにと、CTa姉様が手伝って下さったので 大変に良いモノが出来ましたよ。」 皆からものを受け取り、さっそく開く久遠。昨年のように大きなもはないが、 下手な洋菓子屋よりも手の込んだ「作品」であった。 リゼは、生チョコ風に仕立てたのハート型。 イオは、自らの顔をモチーフにした彫り物。 シンメイは、完全な球形のマーブル柄のチョコ。 エルガは、にくきゅう型のクランチチョコ。 いずれも食べるのが惜しいくらい。 「あんれまぁ・・・ 本当にお前たちが作ったのか?」 頷く4人。自称、彼女いない歴=年齢な久遠、 「2年連続で、こんな形でチョコもらえるなんて・・・ 俺ぁ嬉しくて・・・」 と、涙を浮かべる。 ふらり立ち上がった久遠は、自室へ入り秘蔵のシングル モルトを持ってきた。 「嬉しくてたまらない!今日は飲むぞ! つまみはチョコとこのケーキだっ!」 テーブルに、酒瓶とケーキと、神姫たちのチョコが並べられた。 「にゃーん!! そんなに喜んでもらえると、にゃーもうれしいのだ!」 久遠に飛びつくエルガ。 それを引き剥がそうとするシンメイ。 「あっ! マスターの独り占めは許しませんよっ! エルガ、離れなさい!」 片やこちらでは、 「そうだイオ、ナッツ持ってきてよ。 あたしゃ漬け物出すから。」 「そうですねぇ・・・リゼ、漬け物じゃなくて氷の支度をお願い。」 と、飲みモードに突入しているお二人。。。 かくして、久遠と神姫たちの、2月14日の夜は更けていく。。。 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 「どれっくらい呑んだんだろう・・・。」 深夜。 テーブルに突っ伏したまま寝てしまった久遠、のどの渇きて目を覚ま した。 散乱する酒瓶、空き缶。 ケーキの皿は見事に空っぽ。 だが、神姫 たちのチョコは・・・ すべてきれいなまま。 久遠は、勢いで食べることは しなかったようだ。 「これは・・・ 静かに、ひとりでうれしさを味わいたい時に食べようかな。」 麦茶を飲みながら、ハコや包みに戻し、自室の机の上へ置いた。 と、その時 ふと思い出した久遠は、 「そういや木野羽のやつ、何を作ったんだ? 義理チョコっていうには・・・」 先に渡されたCTaの包みを開けた。 「あいつ・・・。どこが義理チョコなんだよ。 食えないじゃないか、こんな もの・・・。」 デスクライトで照らし出されたそのチョコには、久遠の神姫たち4人と沙羅・ ヴェルナの顔が実に美しく描かれ、真ん中には小さく「Love for YOU」。。。 久遠はふっと息をつき、イスに腰掛けて笑みを浮かべると、机からミニチュア ボトルとショットグラスを取りだし・・・ CTaのチョコを目前に置き、それ を眺めながらグラスを静かに傾けた。 同時刻、東杜田の片隅。 工場に隣接する公園のベンチ。着込んでモコモコになった木野羽は、ポケット にちいさな2人を入れて、缶ビール片手に3人で夜空を眺めていた。 届け、ちいさなものに乗せた、あたしの想い-。 今日は2月14日。 大切な貴方へ、想いを伝える日-。 <トップ へ戻る<
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過去ログ 武装神姫SSwiki 読者参加企画 『武装神姫うきうきバトル』第一回 サラ(仮)「みなさまこんにちは。毎度おなじみの3S、リーダーのサラ(仮)です」 犬〇「同じく、犬〇です(座礼)」 テッコ「……ん、アイz―――」 サラ(仮)「こらそこ。さり気なく本名を名乗ろうとしない!!」 テッコ「……最早暗黙の了解……」 犬〇「だったら、余計名乗っちゃダメなような気が……」 テッコ「…じゃあ、テッコで」 サラ(仮)「よろしい」 犬〇「さて、唐突に始まりましたこの企画、一体何かといいますと、日頃SSをお読み下さっている読者の皆様に楽しんで貰おうと、ALCが無い知恵ひねって考えた読者参加企画です」 テッコ「……頑張った」 サラ(仮)「まあ、面白いかどうかは別問題ですが……」 犬〇「ええ、と。具体的な内容はと言いますと……、クラブハンド・フォートブラッグのサラさん。犬子さんの土下座ライフ。の犬子さん。鋼の心 ~Eisen Herz~のアイゼンさんの三名に、『読者の皆様が作った神姫』で挑戦していただこうという企画です」 テッコ「……メンバーがワザとらしい」 サラ(仮)「仕様です」 犬〇「数回行う予定でして、参加してくださった方、および、見事な成績を収めた方には次回のゲームが有利になる特典を差し上げたいと思います」 サラ(仮)「まあ、なるべく簡単に作れるように調整したと言ってますので、なにとぞ参加してやってください」 犬〇「神姫は幾つかの項目を選ぶだけで簡単に作れます」 テッコ「……作成時間。早ければ1分」 サラ(仮)「それでは、具体的な作成手順の説明に入りましょう」 犬〇「一応、私たちがお手本としてサンプルの神姫を作りながら説明しますね」 テッコ「……では、始まり始まり……」 1.オーナーと神姫の名前を決めよう。 サラ(仮)「読んで字の如し、オーナーの名前と神姫の名前を決定するだけですね」 犬〇「オーナー名は本名で無くても良いのですよね?」 テッコ「……ん、もちろんOK」 サラ(仮)「ゲームの成績を発表し、特典を進呈する都合上、オーナー名はきちんと付けてください」 テッコ「……通りすがり、とか、名無し、ではALCが混乱する」 犬〇「折角良い成績を収めても、自分かどうかが分からなければ意味ないですよね?」 サラ(仮)「どうしても困る場合は、『~のオーナー』とか『~のマスター』のように神姫の名前を絡めるのもOKです」 犬〇「後は何か注意点はありますか?」 サラ(仮)「良識の範疇ですが、私たちも純真な乙女なので、放送禁止用語は神姫名、オーナー名共に不可とします」 テッコ「……ん、注意してね」 犬〇「さて、サンプル神姫のオーナー名と神姫名は如何しましょうか?」 テッコ「……オーナー名は『3S』で」 サラ(仮)「それじゃあ、神姫名は『サンプルちゃん』で行きましょう」 犬〇「ああ、もちろん神姫名は最後に付けても構いませんよ?」 テッコ「……項目の1.2.3.4.は自由な順番で決めていい」 サラ(仮)「では早速次に行きましょう」 2.神姫の機種(種類)を選ぼう。 サラ(仮)「これもそのまま。用意されている6機種から一つの機種を選ぶだけです」 犬〇「ハウリンとか、フォートブラッグなどの機種を選ぶんですね?」 サラ(仮)「そうです」 テッコ「……用意されている機種は?」 犬〇「今回は、『フブキ』『アーンヴァル』『ストラーフ』『マオチャオ』『ハウリン』『フォートブラッグ』の6機種です」 サラ(仮)「ご要望があれば、他の神姫も参加するかもしれませんね」 テッコ「では、神姫のデータ」 ①フブキ HP18 回避力と命中率に優れた隠密型の神姫。 バランスは良好で比較的扱いやすいが、デフォルトでは決め技にかける。 隠しパラメーターが判明しているのが最大の強み。 ②アーンヴァル HP16 回避力に優れた飛行型の神姫。 HPは低いが、回避で補えればかなりの強さを誇る。 一撃必殺のレーザーも魅力の一つ。 ③ストラーフ HP20 防御力、攻撃力の双方に優れた重装型の神姫。 HPも高いが、欠点もあるらしい。 必殺技は威力、命中、防御を兼ね揃えたチーグル。 ④マオチャオ HP18 攻撃力と回避力に優れた近接戦型の神姫。 気まぐれなのかスロットごとの差異が大きいらしい。 スーパーネコキックは威力では劣るが隙の無い攻撃。 ⑤ハウリン HP20 高めのHPを持った万能型の神姫。 癖の無い性能を持ち、非常に扱いやすい。 必殺技は隙が大きいが威力、命中共に高いハウリングサンダー。 ⑥フォートブラッグ HP18 平均的な能力を持つ砲撃型の神姫。 目立った特徴は無いが、ある種の武器との相性が良いらしい。 必殺技は以後の命中率を向上させる非攻撃型。 サラ(仮)「おや? データといっても具体的な数値はHPしか無いのですね?」 犬〇「はい、他のパラメータは隠し要素となっています」 テッコ「でも補正値の様なものなんだって」 犬〇「一応、具体例として『フブキ』の隠しパラメータを公開します」 ①フブキ HP18 スロット1のアクションの命中率を+2 スロット5のリアクションの回避率を+2 回避力と命中率に優れた隠密型の神姫。 バランスは良好で比較的扱いやすいが、デフォルトでは決め技にかける。 隠しパラメーターが判明しているのが最大の強み。 サラ(仮)「『スロット』とか、『アクション』『リアクション』とはなんでしょうか?」 犬〇「それらは後で説明します」 テッコ「……とにかく、回避と命中が強いって事だけ分かればいい」 犬〇「もちろん、他の神姫にもこのような隠し能力がありますよ」 テッコ「……公開されていないだけ。……得意な能力を推測するのも手」 サラ(仮)「では折角ですのでこの『フブキ』を選んで次に進みましょう」 3.CSCを選ぼう。 サラ(仮)「ここではCSCのセットを選びます」 犬〇「本来は3つ個別に選んでいただきたいのですが、オーナーさま方の負担を減らす為、幾つかのセットを用意させていただきました」 テッコ「……ここも一つ選ぶだけ。らくちんらくちん」 犬〇「では、データの方をどうぞ」 ①耐久型CSC 特殊能力:『頑丈』 HPに+5 ②ぷちマスィ~ンズCSC 特殊能力:『追撃』 全スロットのアクションに攻撃力+1(非攻撃以外) ③重装型CSC 特殊能力:『重武装』 カテゴリーBの行動を3つまで装備できる。ただし、回避力-1のスロットがどこかに2つできる。 ④隠密型CSC 特殊能力:『隠密』 1ターン目のアクションのみ全てのスロットが命中+1、攻撃力+3。2ターンめ以降は何の効果もなし。 ⑤汎用型CSC 特殊能力:『万能型』 自らのタイプ以外のカテゴリーA行動を選択可能。最大装備数が1なのは変わらず。 ⑥逆境型CSC 特殊能力:『最後の一撃』 HPが5以下になっている場合、全てのスロットの攻撃力が+3(非攻撃以外) サラ(仮)「やはり、『スロット』と言う単語がありますね」 犬〇「その説明は次で行いますのでちょっと待っててください」 テッコ「……それじゃあ『サンプルちゃん』には⑤の『万能型』を選ぶ」 サラ(仮)「ふむ。これも選ぶだけで終わりですか。さっさと次に行きましょう」 4.行動を選ぼう。 犬〇「はい。ここで6つの行動を選ぶと神姫の完成ですよ」 サラ(仮)「早いですね」 犬〇「それがウリですから」 テッコ「……神姫は、6つの行動をきめるスロットがある」 犬〇「はい。それぞれの行動には、攻撃に使用する『攻撃力』『命中率』と、防御に使用する『回避力』『防御力』が存在します」 テッコ「……一部例外あり」 犬〇「お互いの神姫が選んだ行動を比べあいターン毎にダメージを決定します」 サラ(仮)「先にHPを0にした方が勝ちですか?」 犬〇「そうです。ターン制バトルですね」 テッコ「……注意点」 犬〇「攻撃は全て同時に行われます。つまり、“相打ち”もあり得ますのでご注意下さい」 サラ(仮)「詳細な戦闘手順は後の項目に譲るとしましょうか」 テッコ「……ではデータを」 カテゴリーC(最大装備数4) C0 レーザーソード/格闘 アクション :攻撃力3 命中率5 リアクション:回避力1 防御力0 C1 アルヴォ/射撃 アクション :攻撃力4 命中率4 リアクション:回避力1 防御力0 C2 アングルブレード/格闘 アクション :攻撃力4 命中率4 リアクション:回避力0 防御力2 C3 ウズルイフ/射撃 アクション :攻撃力5 命中率4 リアクション:回避力0 防御力1 C4 研爪/格闘 アクション :攻撃力6 命中率4 リアクション:回避力0 防御力0 C5 防盾/格闘 アクション :攻撃力3 命中率3 リアクション:回避力1 防御力2 C6 十手/格闘 アクション :攻撃力3 命中率4 リアクション:回避力1 防御力1 C7 棘輪/射撃 アクション :攻撃力4 命中率3 リアクション:回避力1 防御力1 C8 アルファ/射撃 アクション :攻撃力5 命中率5 リアクション:回避力0 防御力0 C9 アサルトライフル/射撃 アクション :攻撃力6 命中率3 リアクション:回避力0 防御力1 カテゴリーB(最大装備数2) B1 リアウイング アクション :非攻撃 リアクション:回避力1 防御力1 特殊効果 :次のターン、回避力+1 B2 グレネード/射撃 アクション :攻撃力7 命中率3 リアクション:回避力0 防御力2 B3 旋牙/格闘 アクション :攻撃力5 命中率4 リアクション:回避力1 防御力1 B4 吠莱壱式/射撃 アクション :攻撃力5 命中率5 リアクション:回避力0 防御力2 B5 滑空砲/射撃 アクション :攻撃力7 命中率4 リアクション:回避力0 防御力1 カテゴリーA(最大装備数1) A1 レーザー(アーンヴァルのみ) アクション :攻撃力10 命中率3 リアクション:回避力0 防御力1 A2 チーグル(ストラーフのみ) アクション :攻撃力8 命中率4 リアクション:回避力0 防御力2 A3 スーパーネコキック(マオチャオのみ) アクション :攻撃力6 命中率4 リアクション:回避力1 防御力2 A4 ハウリングサンダー(ハウリンのみ) アクション :攻撃力9 命中率5 リアクション:回避力0 防御力0 A5 ロックオン(フォートブラッグのみ) アクション :非攻撃 リアクション:回避0 防御2 特殊効果 :以後、全ての攻撃の命中+1。重複する。 サラ(仮)「結構量がありますね」 犬〇「基本的にABCの3つのカテゴリーの行動があります」 テッコ「……Aが強い、Bが普通、Cが少し弱い」 犬〇「そうですね。でも、強い行動ほど装備できる数が少ないのに注意してください」 サラ(仮)「具体的にはAは1つだけ、Bが2つだけ、Cは4つまで装備できますね」 テッコ「……Aは自分の機種と合ったものしか選べない」 犬〇「そうです。でも、先程選んでくださったCSCによってはこのルールが変わることもあります」 サラ(仮)「そういえば、『サンプルちゃん』は⑤の『万能型』を選んでましたね」 犬〇「そうです、だからカテゴリーAの行動を自由に1個選べるんです」 テッコ「……CSCで⑤の『万能型』を選んでないと、『フブキ』はA行動を選択できない?」 犬〇「そうです。同様に、他の神姫でもCSCで⑤の『万能型』を選んだからといって2つのA行動を選択できる訳ではない事に注意してください。A行動は最大で一個までしか装備できません」 テッコ「……『サンプルちゃん』の装備を選んでみた」 C4 研爪/格闘 アクション :攻撃力6 命中率4 リアクション:回避力0 防御力0 C5 防盾/格闘 アクション :攻撃力3 命中率3 リアクション:回避力1 防御力2 C6 十手/格闘 アクション :攻撃力3 命中率4 リアクション:回避力1 防御力1 B1 リアウイング アクション :非攻撃 リアクション:回避力1 防御力1 特殊効果 :次のターン、回避力+1 B3 旋牙/格闘 アクション :攻撃力5 命中率4 リアクション:回避力1 防御力1 A1 レーザー(アーンヴァルのみ) アクション :攻撃力10 命中率3 リアクション:回避力0 防御力1 犬〇「はい。Cが4個以下(『サンプルちゃん』では3個)、Bが2個以下、Aが1個。規定値以内ですね」 サラ(仮)「CSCで⑤の『万能型』を選んだので、本来はアーンヴァルのみの装備である『レーザー』を装備していますね。 犬〇「では、次はこれを1から6のスロットに自由に並べ替えて下さい」 テッコ「……こんな感じ?」 スロット1 A1 レーザー(アーンヴァルのみ) アクション :攻撃力10 命中率3 リアクション:回避力0 防御力1 スロット2 C6 十手/格闘 アクション :攻撃力3 命中率4 リアクション:回避力1 防御力1 スロット3 B3 旋牙/格闘 アクション :攻撃力5 命中率4 リアクション:回避力1 防御力1 スロット4 C4 研爪/格闘 アクション :攻撃力6 命中率4 リアクション:回避力0 防御力0 スロット5 B1 リアウイング アクション :非攻撃 リアクション:回避力1 防御力1 特殊効果 :次のターン、回避力+1 スロット6 C5 防盾/格闘 アクション :攻撃力3 命中率3 リアクション:回避力1 防御力2 犬〇「はい。並べ方には特に制限はありません。自由に並べてください」 テッコ「……これで完成?」 犬〇「はい」 5.完成!! 犬〇「では完成した神姫をまとめておきますね?」 オーナー名 『3S』 神姫名 『サンプルちゃん』 機種 1『フブキ』 CSC 5『万能型』 行動 スロット1 A1 レーザー/射撃 スロット2 C6 十手/格闘 スロット3 B3 旋牙/格闘 スロット4 C4 研爪/格闘 スロット5 B1 リアウイング スロット6 C5 防盾/格闘 犬〇「最後に、完成した神姫を投稿する際の注意点として数字は必ず書いてください」 サラ(仮)「逆に言えば、数字だけでもOKです」 テッコ「……サンプルならこんな感じ」 3S サンプルちゃん 1 5 A1 C6 B3 C4 B1 C5 サラ(仮)「最低、オーナー名と神姫名、機種とCSCの数字、そして6つの武器の記号と数字が書かれていれば充分です」 テッコ「……慣れればすぐできるね」 サラ(仮)「その上で、戦闘に際する意気込みや、追加神姫の要望、感想なども書いてくださると非常にありがたいです」 犬〇「そして、最後に以上の神姫データを投稿してくださればALCが処理し、結果を発表しますよ」 サラ(仮)「これで基本的な説明は以上ですね」 テッコ「……次は上級編」 6.勝つためのあれこれ。 サラ(仮)「最後に戦闘のルールと勝つためのヒントを説明しましょう」 テッコ「……まずはルール」 犬〇「これらの処理はALCがランダムにサイコロを振って決めますので、オーナーの皆様は特に読む必要はありません」 サラ(仮)「興味のある方は参考までにどうぞ」 犬〇「では、ターンの流れを書き出します」 攻撃側の『命中率』から回避側の『回避力』を引いた『最終命中率』の数字を出す。 ALCがサイコロを振って、出た数字が『最終命中率』以下ならば命中。 例外措置として、出た数字が1ならば必ず命中。6ならば必ず外れ。 命中したら、攻撃側の『攻撃力』から防御側の『防御力』を引いて、『最終ダメージ』を出す。 『最終ダメージ』をHPから引いて残りHPを出す。 両方が攻撃をし終わったらターン終了。 HPが0以下になっている神姫が居たら決着。 そうでなかったら次のターンへ。 10ターン目終了時に決着が付かなければ、のこりHPの多いほうが勝ち。 そのとき残りHPが同じならばオーナーさんの勝ち。 互いのHPが0になってもオーナーさんの勝ち。 犬〇「引き分けは勝ちですか、意外と楽ですね」 サラ(仮)「勝負の世界は非情ですが、これはあくまでゲームですので」 テッコ「……注意する点は?」 サラ(仮)「そうですね。攻撃は同時に処理されるということでしょうか?」 犬〇「つまり、HPが0になっても、“そのターンまでは攻撃できる”と言う事ですね?」 サラ(仮)「はい。もちろんそのターンで倒してしまえば引き分け、つまりはオーナーさんの勝ちです」 テッコ「……最後に、武装選択のコツ」 サラ(仮)「基本的に同じカテゴリーの武装に優越はありません」 犬〇「最終的にモノを言うのは『運』ですが、その中でも最大のものでかつ、オーナーさんが選択できるのが装備スロットです」 テッコ「……どの装備スロットにどの行動を置くかが結構重要」 サラ(仮)「とは言え、『フブキ』以外は非公開ですので、結局は『運』ですかね?」 犬〇「そうです。そして、自分の神姫を信じてください。それが勝利へ至る道です」 テッコ「……で、私たち……じゃなくて、『サラ』『犬子さん』『アイゼン』と戦う、と?」 サラ(仮)「いえ、今回は模擬戦として、先程作った『サンプルちゃん』と戦っていただきます」 犬〇「データをもう一度載せておきますね」 オーナー名 『3S』 神姫名 『サンプルちゃん』 機種 1『フブキ』 CSC 5『万能型』 行動 スロット1 A1 レーザー/射撃 スロット2 C6 十手/格闘 スロット3 B3 旋牙/格闘 スロット4 C4 研爪/格闘 スロット5 B1 リアウイング スロット6 C5 防盾/格闘 テッコ「……これに勝てば良いんだ?」 サラ(仮)「そうです今回は参加者全員に何らかの特典が与えられますし、戦績に応じても個別に特典が送られます」 犬〇「さあ。オーナーの皆さん、頑張ってください!!」 サラ(仮)「なお、第一回参加書き込みの締め切りは2008年2月22日(金)までといたします」 犬〇「お申し込みはお早めに」 テッコ「……そして武運を祈る。念力で」 犬〇「念力って……」 サラ(仮)「では。長くなりましたが、本日はこの辺で~」 犬〇「皆様のご参加をお待ちしております(座礼)」 テッコ「……ちゃお」 7.まとめ。 ステップ1、オーナーの名前を決める。 ステップ2、神姫の名前を決める。 ステップ3、神姫の機種を選ぶ。 ①フブキ HP18 回避力と命中率に優れた隠密型の神姫。 バランスは良好で比較的扱いやすいが、デフォルトでは決め技にかける。 隠しパラメーターが判明しているのが最大の強み。 ②アーンヴァル HP15 回避力に優れた飛行型の神姫。 HPは低いが、回避で補えればかなりの強さを誇る。 一撃必殺のレーザーも魅力の一つ。 ③ストラーフ HP20 防御力、攻撃力の双方に優れた重装型の神姫。 HPも高いが、欠点もあるらしい。 必殺技は威力、命中、防御を兼ね揃えたチーグル。 ④マオチャオ HP18 攻撃力と回避力に優れた近接戦型の神姫。 気まぐれなのかスロットごとの差異が大きいらしい。 スーパーネコキックは威力では劣るが隙の無い攻撃。 ⑤ハウリン HP20 高めのHPを持った万能型の神姫。 癖の無い性能を持ち、非常に扱いやすい。 必殺技は隙が大きいが威力、命中共に高いハウリングサンダー。 ⑥フォートブラッグ HP18 平均的な能力を持つ砲撃型の神姫。 目立った特徴は無いが、ある種の武器との相性が良いらしい。 必殺技は以後の命中率を向上させる非攻撃型。 ステップ4、CSCを選ぶ。 ①耐久型CSC 特殊能力:『頑丈』 HPに+5 ②ぷちマスィ~ンズCSC 特殊能力:『追撃』 全てスロットのアクションに攻撃力+1(リアウイング以外) ③重装型CSC 特殊能力:『重武装』 カテゴリーBのアクションを3つまで装備できる。ただし、回避力-1のスロットがどこかに2つできる。 ④隠密型CSC 特殊能力:『隠密』 1ターン目のアクションのみ全てのスロットが命中+1、攻撃力+3。2ターンめ以降は何の効果もなし。 ⑤汎用型CSC 特殊能力:『万能型』 自らのタイプ以外のカテゴリーAアクションを選択可能。最大装備数が1なのは変わらず。 ⑥逆境型CSC 特殊能力:『最後の一撃』 HPが5以下になっている場合、全てのスロットの攻撃力が+3(リアウイング以外) ステップ5、行動を6つ選ぶ(最大装備可能数に注意)。 カテゴリーC(最大装備数4) C0 レーザーソード/格闘 アクション :攻撃力3 命中率5 リアクション:回避力1 防御力0 C1 アルヴォ/射撃 アクション :攻撃力4 命中率4 リアクション:回避力1 防御力0 C2 アングルブレード/格闘 アクション :攻撃力4 命中率4 リアクション:回避力0 防御力2 C3 ウズルイフ/射撃 アクション :攻撃力5 命中率4 リアクション:回避力0 防御力1 C4 研爪/格闘 アクション :攻撃力6 命中率4 リアクション:回避力0 防御力0 C5 防盾/格闘 アクション :攻撃力3 命中率3 リアクション:回避力1 防御力2 C6 十手/格闘 アクション :攻撃力3 命中率4 リアクション:回避力1 防御力1 C7 棘輪/射撃 アクション :攻撃力4 命中率3 リアクション:回避力1 防御力1 C8 アルファ/射撃 アクション :攻撃力5 命中率5 リアクション:回避力0 防御力0 C9 アサルトライフル/射撃 アクション :攻撃力6 命中率3 リアクション:回避力0 防御力1 カテゴリーB(最大装備数2) B1 リアウイング アクション :非攻撃 リアクション:回避力1 防御力1 特殊効果 :次のターン、回避力+1 B2 グレネード/射撃 アクション :攻撃力7 命中率3 リアクション:回避力0 防御力2 B3 旋牙/格闘 アクション :攻撃力5 命中率4 リアクション:回避力1 防御力1 B4 吠莱壱式/射撃 アクション :攻撃力5 命中率5 リアクション:回避力0 防御力2 B5 滑空砲/射撃 アクション :攻撃力7 命中率4 リアクション:回避力0 防御力1 カテゴリーA(最大装備数1) A1 レーザー(アーンヴァルのみ) アクション :攻撃力10 命中率3 リアクション:回避力0 防御力1 A2 チーグル(ストラーフのみ) アクション :攻撃力8 命中率4 リアクション:回避力0 防御力2 A3 スーパーネコキック(マオチャオのみ) アクション :攻撃力6 命中率4 リアクション:回避力1 防御力2 A4 ハウリングサンダー(ハウリンのみ) アクション :攻撃力9 命中率5 リアクション:回避力0 防御力0 A5 ロックオン(フォートブラッグのみ) アクション :非攻撃 リアクション:回避0 防御2 特殊効果 :以後、全ての攻撃の命中+1。重複する。 ステップ6、書き込む。 以上です。 今回の敵は、以下の通り。 オーナー名 『3S』 神姫名 『サンプルちゃん』 機種 1『フブキ』 CSC 5『万能型』 行動 スロット1 A1 レーザー/射撃 スロット2 C6 十手/格闘 スロット3 B3 旋牙/格闘 スロット4 C4 研爪/格闘 スロット5 B1 リアウイング スロット6 C5 防盾/格闘 おまけのQ&Aコーナー。 Q これってなんですか? A 読者の皆様に楽しんでいただく為の企画です。 Q 参加費用とか要りますか? A 無料です。(でもパソコンの電気代などは自分で払ってください) Q SS書いたことが無いのですけど参加しても良いんでしょうか? A むしろ読者さまの為の企画ですので、ぜひご参加を。 Q バトルロンド等のオフィシャルとの関係は? A この企画はALCの独断潜航(誤字にあらず)です。バトルロンドやコナミとは無関係です。 Q 特典って何ですか? A 参加した方全員に次回のゲームが少し有利になる特典が与えられます。 Q その内容は? A 次回参加募集まで秘密と言うことで。 Q 結果発表はいつになりますか? A 募集締め切りの2日後を予定しております。 第一回ですと、2008年2月24日(日)までに発表予定です。 Q 所で、メールアドレスとか必要ですか? A 不要です。 Q 書き込みするのって、なんか怖いんですけど? A ちょっとだけ勇気を出してみましょう。きっと楽しいですよ? Q 実は、武装神姫を持ってないんですけど? A 実物の神姫は必要ありませんが、これを期に買って下さると仲間が増えたALCが喜びます。 Q 所で武装神姫って何ですか? A ……こちらのwikiSSや、オフィシャルサイトをご覧下さい。 Q 今夜の晩御飯、何にしたら良いでしょうか? A ……ハンバーグが良いと思います。 Q 同じカテゴリーの武器を複数装備することは出来ますか? A できます。『防盾』四つとかも可能なので、色々考えてみて下さい。 Q なんだかTRPGの戦闘システムみたいですね? A まったくですね。なにせ現役でGMやっているもので(照)。 《エントリー済み神姫一覧》 (オーナー名、神姫名共に敬称略) ◆蝕神&ラプラス(ストラーフ/ぷちマスィ~ンズCSC) 1.アングルブレード 2.チーグル 3.吠莱壱式 4.吠莱壱式 5.研爪 6.研爪 ◆和葉&ティエラ(フォートブラッグ/重装型CSC) 1.防盾 2.ロックオン 3.滑空砲 4.防盾 5.滑空砲 6.滑空砲 ◆土下座&朝霧(ハウリン/ぷちマスィ~ンズCSC) 1.ハウリングサンダー 2.ウズルイフ 3.ウズルイフ 4.ウズルイフ 5.アングルブレード 6.吠莱壱式 ◆木香&ルウ(アーンヴァル/逆境型CSC) 1.レーザーソード 2.リアウイング 3.レーザーソード 4.レーザーソード 5.レーザー 6.レーザーソード ◆繭玉&アンリ・マユ(ストラーフ/重装型CSC) 1.滑空砲 2.アングルブレード 3.滑空砲 4.チーグル 5.アングルブレード 6.滑空砲 ◆東南風&風雨(フォートブラッグ/重装型CSC) 1.グレネード 2.ウズルイフ 3.吠莱壱式 4.アルファ 5.滑空砲 6.アサルトライフル ◆絢人&ユノー(アーンヴァル/逆境型CSC) 1.アルヴォ 2.リアウイング 3.レーザーソード 4.アサルトライフル 5.リアウイング 6.レーザー ◆ROTVALT&TITANIA(ストラーフ/耐久型CSC) 1.チーグル 2.レーザーソード 3.アルファ 4.旋牙 5.アルファ 6.旋牙 ◆月夜&上弦(ハウリン/耐久型CSC) 1.防盾 2.アングルブレード 3.アングルブレード 4.ハウリングサンダー 5.吠莱壱式 6.吠莱壱式 ◆うぃんでぃ&ルゼ(ストラーフ/逆境型CSC) 1.防盾 2.アングルブレード 3.アングルブレード 4.吠莱壱式 5.チーグル 6.吠莱壱式 ◆生駒さん&にーの丞(マオチャオ/逆境型CSC) 1.リアウイング 2.防盾 3.防盾 4.防盾 5.防盾 6.スーパーネコキック ◆紅騎士&エクス(アーンヴァル/ぷちマスィ~ンズCSC) 1.リアウイング 2.アルヴォ 3.レーザー 4.吠莱壱式 5.アルファ 6.レーザーソード ◆水井&エミリ(フォートブラッグ/逆境型CSC) 1.ロックオン 2.滑空砲 3.グレネード 4.アサルトライフル 5.防盾 6.レーザーソード ◆ダムド&リン(フォートブラッグ/耐久型CSC) 1.ロックオン 2.旋牙 3.滑空砲 4.ウズルイフ 5.アルファ 6.アルファ ◆霞&ユキ(フォートブラッグ/ぷちマスィ~ンズCSC) 1.ウズルイフ 2.吠莱壱式 3.アルファ 4.ウズルイフ 5.滑空砲 6.ロックオン ◆かもだるま&カール(フォートブラッグ/耐久型CSC) 1.ロックオン 2.滑空砲 3.滑空砲 4.アサルトライフル 5.アサルトライフル 6.アサルトライフル 2月23日0時現在、以上の16名の登録を確認しています。 神姫の投稿はコチラへどうぞ。 ご意見、ご感想、ご要望などもお待ちしております。 オーナー名『3S』 神姫名『サンプルちゃん』 1 5 A1 C6 B3 C4 B1 C5 挑戦、お待ちしております。 アーク参加希望。 -- 名無しさん (2008-02-19 23 48 20) ↑こんな感じでどうぞ。 改行できないので、できればスペースを使って文字の間を空けてください。 -- ALC (2008-02-19 23 49 56) オーナー名「蝕神」 神姫名「ラプラス」 3 2 C2 A2 B4 B4 C4 C4 お手柔らかに。エウクランテの参戦希望します -- 蝕神 (2008-02-20 02 18 02) なんだかTRPGの戦闘システムみたいですね。 -- 名無しさん (2008-02-20 09 10 35) オーナー名「和葉」 神姫名「ティエラ」 6 3 A5 B5 C5 B5 B5 っとですよ、SS参加者は書き込んで内容なのでがりがりと(何 -- 和葉 (2008-02-20 13 19 55) オーナー名『土下座』 神姫名『朝霧』 神姫 『⑤ハウリン』 CSC 『②ぷちマスィ~ンズ』 スロット『A4 C3 C3 C3 C2 B4』 早速参戦、ハウリン大戦のNPCからー。 -- 土下座 (2008-02-20 18 11 47) オーナー名「木香」 神姫名「ルウ」 ② ⑥ A1 B1 C0 C0 C0 C0 近接特化にし過ぎたか…… 皆々様、どうかお手柔らかに。よろしくお願い致します -- 木香 (2008-02-20 22 42 30) オーナー名『繭玉』 神姫名『アンリ・マユ』 3 3 B5 C2 B5 A2 C2 B5 あまりいぢめないでやって下さいね(笑) -- まゆたま (2008-02-20 23 37 25) オーナー名『東南風』 神姫名『風雨』 6 3 B2 C3 B4 C8 B5 C9 フォートブラッグのAスロット、攻撃力上昇もお願いしたいです…(笑) -- MZ (2008-02-21 03 01 57) オーナー名『絢人』 神姫名『ユノー』 神姫『②アーンヴァル』 CSC『⑥逆境型』 C1 B1 C0 C9 B1 A1 ツガル参戦希望です。どうぞお手柔らかに -- 名無しさん (2008-02-21 07 38 19) オーナー名『ROTVALT』 神姫名『TITANIA』 3 1 A2 C0 C8 B3 C8 B3 実際こんなの使ってました。 -- 名無しさん (2008-02-21 14 36 54) オーナー名『月夜』 神姫名『上弦』 5 1 C5 C2 C2 A4 B4 B4 バトロンで使ってるのと同じ防御型で参戦します -- 月夜 (2008-02-21 19 08 36) オーナー名「うぃんでぃ」 神姫名「ルゼ」 3 6 C5 C2 C2 B4 A2 B4 これからバトロンでセットアップ予定だったりします。飛鳥参戦は……無理ですよねやっぱり…… -- うぃんでぃ (2008-02-21 19 25 19) オーナー名『生駒さん』 神姫名『にーの丞』 4 6 B1 C5 C5 C5 C5 A3 ねこいないー! ということでねこ分補充の子猫ー。あと種子がいないのは罪だと思います(爆) -- うさぎなひと (2008-02-21 20 46 19) オーナー名「紅騎士」 神姫名「エクス」 2 2 B1 C1 A1 B4 C8 C0 アーヴァルの特性を生かしつつ回避重視で。しかし、相手のレーザーライフル、補正で命中5か……キツイ……しかもリアウィングが回避3(補正込み)って理不尽だ…… -- 紅騎士 (2008-02-21 22 59 04) オーナー名『エミリのマスター』 神姫名『エミリ』 6 6 A5 B5 B2 C9 C5 C8 C0 自作による本来の外見を再現できない故、この場では拠点防衛用っぽい雰囲気の神姫として参加させていただきます。 …私的には『エウクランテ』、『ジルダリア』、『ヴァッフェバニー』あたりの追加を希望したいです。 -- 矢津田 (2008-02-22 02 53 58) オーナー名『ダムド』 神姫名『リン』 6 1 A5 B3 B5 C3 C8 C8 ティグリース&ウィトゥルース参戦は…きついですかね? -- ダムド (2008-02-22 12 56 30) オーナー名『霞』 神姫名『ユキ』 6 2 C3 B4 C8 C3 B5 A5 皆様、よろしくお願いしますね 久しぶりにバトロン起動しますか・・・ -- 霞 (2008-02-22 13 46 54) ぐお、おおおう、あ、改めて、修正っ、行動1に、C5をっ、あとは順に2からずらしていく方向でー(汗 -- 和葉 (2008-02-22 14 13 38) オーナー名『かもだるま』神姫名『カール』61 A5 B5 B5 C9 C9 C9 読者参加です。締切間に合うかな? -- かもだるま (2008-02-22 23 50 22) 現在、ロスタイムに突入中です。 参加も受け付けますが、記述にミスがあった場合のサポートが出来ないと思われます。 投稿なされる場合は、武装(行動)が6つある事を確認して下さい。 ロスタイム、及び既参加者の修正受付は2月23日、18時で締め切ります。 次回のエントリー受付は2月25日月曜開始予定です。 -- ALC (2008-02-23 00 26 45) 申し訳ありません、修正お願いします。 C8「アルファ」を削除していただきたいのです。 あと、オーナー名を『エミリのマスター』から『水井』に変更させていただきたく思いますので、宜しくお願いします。 -- 矢津田 (2008-02-23 02 15 29) 申し訳ありません、修正お願いします。 「ルウ」のスロットの順番を、 C0 B1 C0 C0 A1 C0 の順番に変更して頂きたいのです。お手数かとは思いますが、できれば宜しくお願いします。 -- 木香 (2008-02-23 13 53 29) 文責:ALC
https://w.atwiki.jp/shinkiss_matome/pages/1341.html
戦うことを忘れた武装神姫 その37 <<その36から。。。<< 外で新聞屋のバッテリーバイクが走り廻る頃。 イオの膝の上で、シンメイは指をしゃぶりながら小さな寝息を立てていた。 「こいぬがえり、と呼ばれている症状のようですね。」 シンメイの頭をやさしく撫でながらイオが続けた。 「極希に、特にマスターを心から慕うハウリンやマオチャオに出現する症状ようです。以前、技研に来たケモテックの技術者の方が言っておりました・・・。」 CTaの所へ遊びに行った際にでも聞いたのだろうか。 「元々ハウリン・マオチャオは寂しがりやなんです。 特にシンメイのような性格だと、寂しさを内にこめてしまう傾向もありますし・・・。」 思い返せば・・・前兆は、確かにあった。 数日前の朝。 普段は食事中にちょっかいを出してくる事がないシンメイが、エルガと一緒に。。。 それだけではない。 一昨日などは帰宅するまで起きて待っていて、いつまでもうしろを付いてきていたっけ。。。 何故、気づいてあげられなかったのか。考え込む久遠に、 「みんな・・・毎日待っていたんですよ、マスターの帰りを・・・。」 といいながら、イオは涙をシンメイの頭の上にぽたりと落とした。 「忙しいのは解りますが、せめて、せめてもう少し・・・。」 ぽたり。 またひとつ、大粒の涙が落ちた。 「私たちのことも、見つめてください・・・。」 ・・・このところ、忙しさに追われ、ろくすっぽ神姫たちに目を向けていなかった。相手にもなってやれなかった。 思い返せばかえすほど、神姫たちがどういう思いをしていたのか・・・。胸の痛みに、思わずイオの顔を覗き込んだ。 ・・・シンメイを抱き、口元には静かな笑みを浮かべるものの、蒼い瞳は涙で潤ませた顔が・・・久遠の心にトドメを刺した。 神姫たちだけではないな・・・。 左手のイオとシンメイを、そっと傍のタオルの上へ乗せ、椅子に深く腰掛け腕を組み目を閉じ。 ただがむしゃらに、必死に走り続けなければならないときもある。 しかし、そんな時だからこそ、自分自身を見つめる瞬間が必要なのかもしれない。 ふと目を開け、右手にまだ残る傷跡を見つめた久遠。 そういえば・・・あの時以来、あいつにも会っていない気がする-。 わずかな間に、なんと大きなものを・・・ たくさんのものを、置き去りにして走っていたんだろう。。。 迷う必要はない。 ここで、一歩踏み出すべきだろう・・・。 イオの頭をそっと撫でて、久遠は立ち上がり。 自室の机の引き出しから、書きかけの書類を取り出し、仕上げにかかった。 -「今」を見直す鍵を開けてくれた、小さいけれど大きな存在に感謝をしながら-。 それから一月の後の朝。東杜田の正門前に、久遠のバイクが止まった。 ヘルメットをいったん脱ぎ、傍らに立つ守衛にIDカードを提示する。 「おはようございます。今日からはゲストカードではなくて、社員証ですね。」 と、ちょっと照れたような顔付きで社員証を受け取る久遠の胸ポケットからシンメイが半身を出し、なんとシンメイも社員証を提示。 「どうぞ今後もよろしくお願いいたします。」 小さく会釈するシンメイは、技研のロゴが入ったスーツを纏っていた。 「おや、これはこれは。 小さな社員さん、どうぞよろしく。」 結局、あの翌日。 久遠は辞職願いを出した。一悶着あったようだが、半ばごり押しの形で・・・。 そして、次なる職場として選んだのが、東杜田技研の関連会社であった。 もっとも、この会社も同じ敷地内にあるのだが。 同時に、神姫たちをアルバイトの形で、毎日誰かを連れていくことに。家で退屈な毎日を押しつけてしまうことなく、刺激的な日常が送れるはずだから、と・・・。 久遠がシンメイを交え守衛と話をしていると、通りから飽きるほど聞き慣れた野太いエンジン音が響いてきた。 「やっべ・・・つかまる前にタイムカードだけでも通すぞっ!」 その音に脂汗をにじませた久遠、大慌てでヘルメットを被りなおす。 シンメイも状況を察し、さっと胸ポケットに収まった。 久遠がフロントを軽く浮かせて敷地内に消えていった直後。 「何も逃げることないだろー!」 GSXに跨ったCTaが、守衛を半ば突破する形で久遠を追いかけていった。 小さい存在が運び、結ぶ、大きな明日。 ・・・かくして、久遠の・・・いや。 久遠たちの、新たなる日常の幕が、上がった。 <<トップ へ戻る<<